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今後の生活、人生さえも左右する「筋活」② 「筋活」でOurAge世代の不調を解消!

ミーナ

ミーナ

MyAge/OurAge編集

「チーム健活」 メンバー

南の島のビーチで読書、が至福のとき。

よく遊び、よく寝る、のが病気知らずのモト。

ストイックにならずに健康でいる方法を模索中。

身近なウォーキングからスタート?

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「筋活」の必要性を身にしみて感じているミーナです。歩くのは嫌いじゃないし、旅行好きなので、旅に出たらガシガシ歩いてはいたのですが・・・ OurAge世代には、「筋活」はウォーキングだけじゃ不十分なんだそう!? いわゆる筋トレも、メニューに加えなくちゃ、です。

 

今も将来も、美しく健康でいるために

 私たちには「筋活」が必要です!

 

「要介護」や「寝たきり」なんて、まだまだ先のこと…。そう思っていませんか? 確かに、寝込むのは先のことかもしれません。でも、それを防止するためには40代、

50代での「筋活」が必須! 筋肉を鍛えることを習慣化することが、何より大切です。

 

 

 

OurAge世代から始める「筋活」が今後の人生を左右する!

 

「運動が苦手だから…」ではすまされない!

年齢を重ねるごとに、筋肉の量や鍛え方が、今後の生活、人生さえも左右します。

その理由とは?

 

そこで、中高年の筋トレや健康について研究している久野譜也先生にお話をうかがいました。

 

今回は、ウォーキングと筋トレの違いや要注意の「サルコペニア肥満」など、OurAge世代の不調を解消する「筋活」に関するさまざまなことについてのお話です。

 

 

久野譜也さん Shinya Kuno

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profile

1962年生まれ。

筑波大学大学院人間総合科学研究科教授。

スポーツ医学の分野で、サルコペニア肥満、

中高年の筋トレ、健康政策などを研究。

2002年「つくばウエルネスリサーチ」を設立。

〝科学的根拠に基づく健康づくり〞を

基本理念に健康情報の発信を行う

 

 

 

 

 

なぜ女性のほうが"要介護"や
"寝たきり"になりやすいの?

 

健康寿命とは、健康で支障なく日常の生活を送ることができる期間を指します。平均寿命から健康寿命を引いたその差は、自立した生活ができない期間、つまり、要介護であったり、病気で寝たきりの状態である期間ということに。その自立した生活ができない期間は、男性で平均7~9年、女性が12~16年という調査結果があります(厚生労働省調べ)。

 

 

女性のほうが長い理由は3つ。

 

ひとつめは、女性のほうが寿命が長いから。2015年の調査によると、日本人の平均寿命は男性80.50歳、女性86.83歳(厚生労働省調べ)。この寿命差が数字に反映されるわけです。

 

ふたつめは、もともと女性のほうが筋肉量が少ないこと。筋肉は男女とも同じペースで落ちていくため、より早く、要介護・寝たきりラインに到達してしまう計算に。

 

3つめは、女性は閉経後、急激に骨密度が低下するため。少しの衝撃で骨折し、それをきっかけに寝たきりになることも。

 

これらの理由から、女性のほうが将来的なリスクが高いと考えられています。

 

 

筋肉は男女とも20代から、年1%、10年で約10%の割合で落ちていくといわれます。そして女性のほうが、もともとの筋肉量が少ないため、上図のような「サルコペニア肥満」になりやすく、その結果、要介護・寝たきりになる時期も早くなる傾向があります

筋肉は男女とも20代から、年1%、10年で約10%の割合で落ちていくといわれます。そして女性のほうが、もともとの筋肉量が少ないため、上図のような「サルコペニア肥満」になりやすく、その結果、要介護・寝たきりになる時期も早くなる傾向があります

 

 

「遅筋」と「速筋」、2種類ある私たちの筋肉。どんどん減っていく筋肉は、実は「速筋」なんだそう。 将来ににわたって元気でいるための、「筋活」の情報は次ページへ。

「ウォーキング」と
「筋トレ」の違いとは?

 

昨今、運動することの重要性を感じ、ウォーキングをする人が増えていますが、それだけでは不十分。

 

「ウォーキングによる有酸素運動は心拍機能が高まり、持久力がつき、血行促進や脂肪燃焼効果も期待できます。でも足腰を鍛えるためには筋トレが必要です。筋肉には遅筋と速筋があり、ウォーキングなどで使われるのは遅筋で、持久力を発揮する筋肉。筋トレに使われるのは速筋で、瞬発的に大きな力を出します。

 

30代以降にどんどん減っていく筋肉は、実は速筋! この速筋こそ、積極的に鍛えるべき筋肉なのです。ウォーキングを行うと同時に、筋肉に負荷をかけるトレーニング=筋トレも定期的に行って、両方をバランスよく実践することが理想です」

 

 

 

"サルコペニア肥満"に要注意!

 

筋肉量が病的に減った状態を「サルコペニア」といい、この筋肉減少と肥満が重なった状態を「サルコペニア肥満」と呼びます。40代、50代で肥満の人は、60代以降サルコペニアを進ませるケースが多いよう。

 

 

「ただし40代でも油断は禁物。食事制限だけの、無謀なダイエットを経験したことのある人は要注意です。ダイエット中は脂肪だけでなく、筋肉量も減らします。その後、リバウンドでつくのは脂肪だけ。一見、そんなに太って見えなくても、体の中は脂肪だらけ、という場合もあります。運動をしないダイエッターは、〝サルコペニア肥満予備軍〞になっているかも」

 

筋肉を落とすダイエットは、寝たきりにまっしぐら…と覚えておきましょう。

 

 

筋肉量の割合が、男性27.3%未満、女性22.0%未満、BMI値(体重÷身長÷身長)25以上が重なるとサルコペニア肥満。メタボ系疾患と運動機能低下のリスクが高まります(出典/久野研究室)

筋肉量の割合が、男性27.3%未満、女性22.0%未満、BMI値(体重÷身長÷身長)25以上が重なるとサルコペニア肥満。メタボ系疾患と運動機能低下のリスクが高まります(出典/久野研究室)

 

 

サルコペニア肥満は早いと40代で発症。特に70代ではグンと増え、通常の肥満よりも多くなっています(出典/久野研究室、2012年)

サルコペニア肥満は早いと40代で発症。特に70代ではグンと増え、通常の肥満よりも多くなっています(出典/久野研究室、2012年)

 

 

 

OurAge世代の不調は「筋活」で解消する!

 

「最近、疲れやすくなった」「疲れが抜けない」「無理がきかない」と思うことはありませんか? 実はそれは筋力の低下と関係があります。

 

 

「筋肉は体を動かす活力エネルギーを作る工場。筋肉量が減れば、エネルギー量も減ります。これで以前と同じ仕事をしたら、疲れるのは当たり前」。

 

 

また、わずかな段差でつまずく、冷えるなどは下半身の筋力が衰え、足を上げる力や踏み出す力が弱くなることがおもな原因。腰痛は腰を支える筋肉や、腹部、背中、太ももの筋肉など、コルセットの役割を果たす筋肉の低下が関係しています。肩コリも肩や背中の筋力低下が原因のひとつ。実はOurAge世代の不調は、筋肉アップを図ることで解消することが多いのです。

 

 

 

次回は、筋肉を鍛えることが脳の不調改善も期待できるという研究についてのお話です。

 

 

 

撮影/板野賢治 図表製作/ビーワークス

監修/久野譜也 構成・原文/山村浩子

 

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