体が硬い人も! もっと筋トレを効かせたい人も!
おうちでできる「筋ストレッチ」
体がカチコチで運動の習慣がないから、筋トレをしようにも動作がうまくできない…。筋トレの運動をしても、体の動きがスムーズでなく効きもイマイチな気がする…。 そんな人は、筋肉を柔らかくほぐす=「筋ストレッチ」から始めるのがおすすめです。 家の中でできる動作ばかりだから、無理なくできて簡単! ストレッチでも「筋活」を!
ここでは、多くのアスリートなどの運動指導や体の治療を行っている、岩井隆彰さんに「筋ストレッチ」について教えていただきます。
硬い体をほぐす「静的」筋ストレッチ Part2
体が硬いのを柔らかくしたい人は、ゆっくり筋肉を伸ばしきり、その状態をキープする「静的」筋ストレッチで体を緩めることから始めて。
まず、体のどこが硬いのかをチェックし、その部分を集中的にストレッチしましょう。反動をつけずに、息を長く吐きながら、ゆっくりじわじわ伸ばしていくのがポイントです!
今回は、●腰を緩める●股関節を柔らかくする●膝を伸ばす、これら3つの「静的」筋ストレッチをご紹介します。
岩井隆彰さん Takaaki Iwai
profile
1978年生まれ。「ジール」代表取締役。
メディカルおよびフィジカルトレーナーとして、
サッカー日本代表選手やプロ野球選手、モデルなど、
多くのアスリートや著名人の運動指導や体の治療を行っている。
業界では、体を根本から改善するゴッドハンドとして有名。
「城山整骨院」院長ほか、複数の場所で治療に従事。
近著『5回ひねるだけで痛みが消える!「背中ゆるめ」ストレッチ』
(青春出版社)が好評発売中。
ジール事務局 TEL:0465ー34ー5222
【こわばった腰を緩める!】
腰と連動している、
脚の裏側全体を伸ばす
まず、体の右側が下になるように、横を向いて寝そべって。このとき、右腕は頭上に伸ばし、左脚は真っすぐ、左腕は真っすぐ体の横に添え、右脚は90°よりやや大きく曲げます。その後、下のイラストのように、腰の位置はそのままにして、肩を前にゆっくり倒し、連動させるように背中もねじります。
同時に右腕を、体の右横に下ろします。その際に右腰に痛みを感じたら、腰(骨盤まわり)が硬い状態。左右両方の筋ストレッチを行って、腰と連動している脚の裏側を伸ばします。
膝を伸ばし、足先を上向きに(イラスト右)
椅子を脚の長さ分前方に離し、右足をのせます。のせた脚のつま先を天井に向け、両手を膝の上にのせて。骨盤は起こすようにします
足の小指をつかんで引き上げる(イラスト左)
右手で膝を押しながら、上体を前に倒します。さらに、左手で右足の小指をつかんで手前に引き寄せ、1分間キープ。反対の脚も同様に行います
股関節と膝のストレッチは、次ページへ。
【開かない股関節を柔らかく!】
直結している太ももの内側をほぐし、緩めて
体の右横に椅子を置き、脚の長さ分横に離れたところに立ち、右足を椅子の上にのせます。背筋を伸ばし、右手は右股関節に添え、上体を右側に倒して。
その際に、ももの内側に痛みを感じたら、体を支える股関節が硬い証拠。股関節に付着する太もも内側の筋肉を伸ばして緩めて。
椅子の上に足をのせて立つ(イラスト右)
体の右横に椅子を置き、脚の長さ分、横に離れたところに立ち、右足を椅子の上にのせます。背筋を伸ばして、両手は腰に
膝を伸ばし、上体を倒す(イラスト左)
膝を伸ばしたまま、ゆっくり上体を右に倒し、1分間キープ。このとき、椅子の上の足の裏は、外側に向けて浮かせます。反対側も同様に行います
【動きが悪い膝を伸ばす!】
疲労が蓄積しやすい膝は、
ふくらはぎの血流をアップ
脚を交差させ、真っすぐ立ったら、ゆっくり上体を前へ倒して。このとき、前脚は足首を内側に傾け、足裏を床から浮かせていきます。反対側も同様に。
体を倒した際、膝下の外側に痛みを感じるようなら、膝が硬い証拠。ふくらはぎを伸ばし、血流を流していくのがポイントです。
姿勢をよくし、脚を前後に開く(イラスト右)
背筋を伸ばして真っすぐ立ち、左脚を約1歩分後ろに引き、両脚を前後にして開きます。視線は真っすぐ、正面を向きます
背筋を伸ばしたまま、上体を倒す(イラスト左)
両膝を伸ばしたまま、上体を前にぐっと倒し、1分間キープ。その際、背筋を前側に伸ばすように意識して。反対側も同様に行います
次回からは、ご紹介した「静的」筋ストレッチと、筋肉を伸ばしたまま動作を繰り返す「動的」筋ストレッチを組み合わせた、効果抜群の筋ストレッチをご紹介します。
イラスト/かくたりかこ 指導&監修/岩井隆彰 構成・原文/中島 彩