アラフォーになってから、4か月で12kgのスピード減量を達成。現在もその体重を維持し「ダイエット成功の鍵はマインド改革にあり! それができてないから失敗しちゃうんですよ!」と豪語するOurAge編集部スタッフ、ハイジ子。そのややムチャ気味なダイエットの軌跡(奇跡!?)を医師二人が検証&コメント。果たして成功の秘訣は!?
待望の復食は、レタス。生ではなく蒸し器で蒸して、調味料ナシでトライです。3日ぶりの食事!!レタスが輝いて見える〜〜(涙)。が、なんと! レタスの葉1枚を食べるのがやっとだったんです! たった1枚で満腹に! これには驚愕! 断食で胃が小さくなったんですね。
肝心の体重は、2kgマイナスでした。「あんなに大変な思いをして、たったの2kg!??(4kgくらい減るかと思ってたのに)」と最初はがっかりしましたが、復食後はグッと少食に。最初こそ2キロ減でしたが、以前より食べられなくなったため、その後もゆるゆると体重は減っていったんです。断食で痩せスイッチが入った感じですね。
断食は、直接的な体重減のためというよりも、もっと根本的な部分で重要な意義があるとわかりました。
まず、この断食で自分の食生活がリセットできたこと。3日間食べられないことで、これまで自分がいかにむやみに食べ物を摂取していたかということに気づけました。食べられることの幸せを感じられるようになり、無駄食いをしなくなったのは大きいです。
そして、断食は辛かったけれど、食べないことでじつは胃腸をしっかり休めることができるんですね。胃腸が丈夫なのをいいことに、どれだけ胃腸を酷使していたのかということも実感。
味覚が敏感になり、ぐっと薄味になったのもびっくりです。
断食のおかげで、もともと食い意地が張っていて、かつ胃腸が丈夫な自分は、食い意地というまやかしの食欲で必要以上に食べていたんだな、ということも理解できました。そりゃ太るよね、と。大事なのは、食欲=脳の命令ではなく、胃袋の声を聞くこと。何か食べたいな、と思ったときに、「ちょっと待て。胃袋さんにお伺いを立ててみよう」と一拍置くように。そうすると大抵胃袋さんは「いや、お腹空いてませんよ」と答えるんですよ。「あ、やっぱり。ですよね。はい、了解しました」って、無駄食いを未然に防げるようになりました。
というように、たったの3日間でしたが、人生初の断食は、本気と書いてマジなダイエットのスタートとして、本当に得たものが多い体験でした。
From Dr. 米山
「よく“そんなに食べてないのに太る”といいますが、それは認識の間違い。太っている人は絶対過剰に食べてます。プチ断食をすると“食べなきゃ痩せる”と実感でき、それまでの偏った食生活を見直すきっかけになります。また、断食をすると脳からドーパミンが出て、痩せることが快感になるんです。ハイジ子さんはそれが自信につながり、ダイエットを楽しめるようになったんですね」
〈Profile〉
ハイジ子
OurAge編集部スタッフ。身長156cmのアラフィフ女子。幼少時より胃腸が丈夫で食いしん坊。無茶食いしてもへっちゃらなため、欲望のままに食べ続けた結果、40代を迎えて体重は激増、60kg目前に。健康診断での「高血圧」宣告により、本気と書いてマジなダイエットを決意。この連載は、そのドラマチックすぎる(←本人談)ダイエットの嘘偽りのない記録である。
Dr.米山公啓さん(よねやまきみひろ/作家・医学博士)
専門は神経内科。聖マリアンナ医科大学助教授を経て、1998年より本格的な著作活動を開始。東京都あきる野市の米山医院で診療を続けながら作家活動を行っている。主な著作には『もの忘れを90%防ぐ方法』(三笠書房)、『健康という病』(集英社)など。
Illustration : tent