寝る直前まで見ているスマホは、睡眠を妨げる大きな原因に。睡眠医学を専門のひとつとするハーバード大学&ソルボンヌ大学客員教授・根来秀行さんに、詳しく伺いました。
眠りの副交感神経を妨げるNG習慣
普段何気なくやっていることやよかれと思ってやっていることが、実は副交感神経を抑制している⁉ 生活習慣を見直して自律神経を整え、コロナ不眠からの脱却を!
夜のスマホで睡眠物質が昇天…
スマホのブルーライトは睡眠物質を抑制、さらに電磁波が睡眠物質を破壊します。夜は意識してデジタルデトックスを。夜中に目が覚めたときも、スマホで時間を確認するのはもってのほか。
覚醒して二度と眠れなくなるので、真っ暗な中で目を閉じてゆっくり呼吸法でもして、自然に次の睡眠サイクルに入るのを待ちましょう。夜中にトイレに行くときは薄明かりにすること。
●見直しPOINT
デジタル機器は夜9時以降OFF。トイレに起きるときも最小限の灯りで
休日の寝だめで睡眠負債の泥沼にハマる
寝だめは体内時計を乱し、自律神経のリズムを狂わせ逆効果。休日に睡眠負債を返すには平日と同じ起床時間を守り3時間ほど早く寝ること。睡眠不足は3日続くとリカバーしにくいので、平日も日付が変わる前に寝て7時間睡眠を心がけて。
毎朝、起きてすぐカーテンを開け、決まった時間に朝日を浴びると、生体リズムが整い毎晩同じ時間に入眠しやすくなります。
●見直しPOINT
睡眠は貯蓄できない。週末こそ早寝早起きを!寝坊のリミットは朝9時まで
根来秀行さん
Hideyuki Negoro
ハーバード大学医学部客員教授(Harvard PKD Center Collaborator, Visiting Professor)、ソルボンヌ大学医学部客員教授、奈良県立医科大学医学部客員教授、信州大学特任教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など。著書に『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業 「毛細血管」は増やすが勝ち!』(ともに集英社)など
撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン 構成・原文/石丸久美子