しゃがんだり階段の昇降時に膝が痛い、股関節やそ径部に詰まり感がある…。そんな悩みも、フォームローラーを使ったセルフ筋膜リリースで解決できるかもしれません。
膝関節と股関節は共通のリリース法でOK
関節自体に問題はなく、画像にも写らない。なのに、膝や股関節に違和感や痛みを感じている人も少なくありません。多くは筋肉硬化による痛みです。
加齢などにより関節の自然な配置が少しでもくずれると、筋肉や筋膜が引っ張られて硬くなり、痛みにつながります。膝関節と股関節は多くの筋肉を共有しているため、同じリリース法でどちらもよくなることが多いもの。
ちょっとステップが多いけれど、改善に向けてまず一度はトライしてみて!(トレーナー酒井大輔さん)
フォームローラーで太ももを前後左右ほぐす
膝と股関節、ふたつをまたぐ筋肉は数が多く、硬くなりがち。太ももの周囲をもれなくリリースすると、突然動きやすくなる人も。すべて左右均等に。
●ほぐしエリア
「太もも」とは骨盤と膝の間の部分のこと。ここを通る筋肉は、大小合わせてたくさんあります。前側、後ろ側、外側、内側ともれなくリリースできるようイメージして
●太もも後ろ側を各4往復
ローラーに太ももの後ろ側を当て、筋肉に沿って前後に転がします。両手を後ろについて基本通りゆっくりと、2秒で5㎝程度が目安。やりにくい人は、股関節側と膝側、半分ずつやっても。左右とも各4往復
●より圧をかけるには…
ローリングに慣れた人は、上半身を起こし、太ももに真上から体重を乗せるとさらに効果的
●太もも前側を各4往復
前側はひじと膝でしっかり支えながら転がします。痛みがある人ほどゆっくりじっくり、左右各4往復。半分に分けてやってOKです。腰を反らせず、腹筋を使いながらやるとお腹痩せにも効果的
●太もも内側を各4往復
慣れないとうまくローリングできない内もも。基本通り筋肉に沿って動かしたいので、当てる角度に気をつけて。ローラーは脚に対して直角に当て、左右各4往復。
●筋肉に沿っていないのはNG!
ローラーの当たる角度が違うと、筋肉に沿わず、きちんとリリースされないことも
●太もも外側を各4往復
ほぐす面を当てて脚を伸ばし、反対側の脚は前へ。ひじでコントロールしながら転がします。慣れるとぐんぐん速く行いがちですが、痛みが出やすい場所なので、よりゆっくりと左右各4往復
※下のリンクから基本の動きの記事を見ることができます
教えていただいたのは
酒井大輔さん
Daisuke Sakai
1974年生まれ。全米アスレティックトレーナー協会公認アスレティックトレーナー(NATA-ATC)。数々のスポーツチームのサポート、10年間の船橋整形外科病院勤務を経て、現在は地域密着型のコンディショニングスタジオ「船橋オルトベース」主宰。イオンスポーツクラブのスタッフ育成などにも従事。公式サイトはコチラから
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/三浦真淑 モデル/SOGYON スタイリスト/鈴木由里香 監修/酒井大輔(船橋オルトベース) 構成・原文/蓮見則子