ウエストが消えたのは、背中が丸まって肋骨と骨盤が近づいたせい
「これまでにもご紹介してきましたが、ボディラインに関するお悩みのほとんどは、姿勢の悪さが原因です。姿勢が悪くなるとボディラインのバランスがくずれて、年齢以上に老けて見えてしまいます。
ウエストがなくなるのも悪い姿勢が原因のひとつです。猫背の人は背骨がつぶれて肋骨と骨盤の位置が近づき、くびれを作るスペースがなくなります。行き場のなくなった脂肪は腰からお腹まわりにごっそりとたまるので、くびれができるどころかウエストから腰まわりが大きく太って見えてしまうんです。
くびれを作りたいなら、まず最初にやってほしいのは背骨を縦に伸ばして姿勢を正し、肋骨から骨盤までの間にくびれのスペースを作ること。今回紹介する「床バレエ」で背骨を伸ばしながら体をひねって、脇の筋肉を縮めたり伸ばしたりすることで、ウエストのくびれを復活させましょう」(竹田純さん)
一度、床にあぐらをかき、右脚は膝を内側に倒してから股関節を開いて体の後ろへセットします。両腕は軽くひじを横に開いて手のひらを内側にしたら、体の前で円を描きましょう。
骨盤は正面に向けたまま、上体だけを右にひねりながら右膝を床から浮かせます。高く上げなくても少し浮かせるだけでも十分です。
3.両腕を上げながら上体を左にひねる
右膝をゆっくりと床に下ろすのと同時に、両腕を上げながら上体をゆっくりと左にひねります。目線は左斜め後ろに向けて遠くを見るようにしましょう。5回行ったら、脚を入れ替えて反対側も同様に。
座ったときに重心の位置がずれる
股関節が硬いと、片方の脚を後ろにしたときに重心が反対側にずれてしまう場合があります。重心は常に体の真ん中に置いて、背骨を長く伸ばすように心がけましょう。
片方の脚を後ろにしたときに重心がずれる人は、お尻の下にたたんだタオルやクッションを敷いて高さをつけましょう。こうすると背骨を真っすぐに保ったまま、上体をひねることができます。
動きをおさらい!
「膝を上げたときには膝の先、逆側に体をひねったときには斜め遠くへ、視線を意識して動かすとひねりが深まって、よりインナーマッスルを刺激することができます。バレエのアームス(腕のポジション)をキレイに保ちながら、背骨は長く伸ばして、腕の上げ下げも舞うように行ってくださいね」
【教えていただいた方】
一般社団法人床バレエ協会代表。パリでクラシックバレエやコンテンポラリーダンスを学んだ後、フランスをはじめヨーロッパのバレエ団で活躍。現在、指導者としてSNSやYouTubeで床バレエの情報を発信。著書『マネしたらやせた! 30秒だけ床バレエ』(講談社)も好評。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/木村三喜 取材・文/山本美和