肩甲骨の動きがよくなると、上半身の悩みが解決する
朝起きるといつも顔がむくんで重く、上半身に厚みがある人は、背骨や肩甲骨の動きが悪くなっている可能性大!
「仕事中、PCでキーボードを打っているときに肩が上がっていませんか? こういう人は巻き肩で常に背中が丸まっているので、肩まわりや背骨、肩甲骨がかたまってガチガチ。また上半身の血行が悪いので顔やデコルテラインがむくみ、背中には厚みが出て、たくましいボディラインに見えてしまいます。
むくみ知らずの華奢なボディラインを目指すなら、背骨と肩甲骨の動きをよくしましょう。ガチガチの肩をふわふわにほぐしながら、凝り固まった背骨と肩甲骨を伸ばすと、上半身の血行がよくなり、たるみがちな背中や二の腕もスッキリしてきます。また、肩甲骨の間にある褐色脂肪細胞、別名“脂肪燃焼細胞”も刺激されるので、全身痩せにも効果的です。」(竹田純さん)
【背中伸ばし腕回し】
かかとをつかんで、かかとと背中で引っぱり合うように肩甲骨まわりを伸ばしたら、腕をゆっくり大きく回して、肩甲骨や肩関節の動きをスムーズにしましょう。
1.床に座り、かかとをつかむ
床にあぐらをかいて座り、お腹に力を入れて背すじを伸ばします。右脚を前に出してかかとをつけ、左手で右のかかとをしっかりつかみましょう。あぐらをかかずに椅子に座って行ってもOKです。
2.かかとを前に押し出す
右のかかとをつかんだまま、右脚を床から持ち上げ、かかとを前に押し出します。
脚を高く上げることばかりに意識が向いて、姿勢はいいけれど、かかとをつかんでいる左側の肩甲骨が全く伸びていません。
左の肩甲骨がよく伸びている
かかとをつかんでいる左側の肩甲骨が伸びているのが正しい姿勢。右のかかとをしっかり押し出して、背中とかかとで引っ張り合うように意識をすると、肩甲骨がよく伸びます。
3.やさしくかかとを床につく
かかとをドンと床に落とさないように、左手で支えながら、やさしくかかとを床に下しましょう。
軽くひじをゆるめたバレエのアームスで、左腕をゆっくり上に上げます。視線も左の指先へ。このとき、肩が上がらないように注意。肩が緊張すると肩によけいな力が入って、肩甲骨や肩関節の可動域を狭めてしまいます。
5.上げた腕を肩甲骨から外側へ回す
上げた腕を肩甲骨から動かすイメージで、手のひらを外へ返します。目線も指先へ。このときも肩が上がらないように注意しましょう。
指先が遠くを通るように、左腕をゆっくりと後ろへ回しながら下ろして、指先を軽く床につけます。目線も指先を追うように動かしましょう。1~6を5回くり返したら、反対側も同様に。
【まとめ】
「かかとをつかむのが難しい場合は、お尻の下に丸めたタオルやクッションを敷いて高さを出すとラクにできます。かかとを押し出すときは見えない壁をプッシュするようなイメージで! いつでも肩の力をリラックスさせながら行っていれば、肩の盛り上がりも消えて、フランスマダムにも負けないドレスの似合う素敵な女性になりますよ!」
【教えていただいた方】

一般社団法人床バレエ協会代表。パリでクラシックバレエやコンテンポラリーダンスを学んだ後、フランスをはじめヨーロッパのバレエ団で活躍。現在、指導者としてSNSやYouTubeで床バレエの情報を発信。著書『マネしたらやせた! 30秒だけ床バレエ』(講談社)も好評。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/木村三喜 取材・文/山本美和