立つことと歩くことは日常生活における基本的で重要な動作です。足アーチを取り戻す4つの方法の第3回は足アーチを育てる正しい立ち方、歩き方をご紹介します。
「足アーチ」を取り戻す方法を紹介した記事は、下のリンクから読むことができます。
【足アーチを取り戻す4つの方法】
お話を伺ったのは
桑原 靖さん
Yasushi Kuwahara
「足のクリニック 表参道」院長。2013年に日本初の足専門クリニックを開設。海外の足病医学に基づいて、形成外科、整形外科、皮膚科、リウマチ科など各分野の専門医によるチーム医療で足の総合診療を実践。
3.歩き方
足アーチで地面をとらえる!
関節の柔軟性と筋肉を整えたら、正しい姿勢と歩き方をマスター。
日頃からこの姿勢と歩き方を実践することで、関節と筋肉がバランスよく使われるため、足へのダメージが軽減され、元気な足アーチが育ちます。
「ただし、すでに足や膝、股関節、腰などに問題がある人は、無理はしないこと。治療が先決です」
正しい立ち方
普段の立ち姿にも足の健康状態が表れます。両脚をクロスする、左右どちらかの脚に重心をかけるなどの癖は、骨格を歪ませる原因に。
猫背になっていないか? 反り腰になっていないか? 家族や友人にチェックしてもらいましょう。
頭が体の真上にあり、背中が自然のS字カーブを描いていることもチェックして。
◆POINT
- ● 頭が体の真上に
- ● 頭が前後左右に傾かない
- ● 肩の高さが左右同じ
- ● 胸を開いてリラックス
- ● 背骨は自然なカーブに
- ● 骨盤は真っすぐ!
- ● 膝を伸ばす
- ● 重心は左右均等に
◆足裏にかかる比重
かかと、親指と小指の付け根の3点それぞれに、下のような比重で立つのが基本です。
正しい歩き方
かかとから着地して、足アーチで衝撃を逃がし、足首を軸に体を前に進め、親指側のつま先で蹴り出します。
前かがみにならず、背すじを伸ばし、お尻に力を入れます。少し大股を心がけ、骨盤も一緒に前後に動くのが理想!
姿勢を正し、かかとから着地して、親指側のつま先で蹴り出す。体全体をバランスよく使って歩きましょう。
◆POINT
- ● 目線は真っすぐ前
- ● あごを引く
- ● 背すじを伸ばす
- ● 腕は左右バランスよく
- ● お尻に力を入れる
- ● 足と一緒に骨盤を動かす
- ● スタンスは広めに
- ● かかとから着地
- ● つま先で蹴り出す
◆足先の角度
足を出すときの足先の理想の角度は、足の形と機能、靴などによって変わってきます。無理のない、自分に合った角度を見つけるようにしましょう。
猫背で膝が曲がった状態、ペタペタ歩きを続けていると、足アーチが崩れる大きな要因に。
次回は、【足アーチを取り戻す4つの方法】④ 靴選び編をご紹介します。
撮影/フルフォード海 ヘア&メイク/鈴木 翠 モデル/くらさわかずえ スタイリスト/程野祐子 取材・原文/山村浩子