サイズが合わなかったり、長時間履くのに向いていない靴で毎日歩いていませんか? 足アーチを取り戻す4つの方法最終回は、足アーチをサポートする靴選びとインソールをご紹介します。
「足アーチ」を取り戻す方法を紹介した記事は、下のリンクから読むことができます。
【足アーチを取り戻す4つの方法】
お話を伺ったのは
桑原 靖さん
Yasushi Kuwahara
「足のクリニック 表参道」院長。2013年に日本初の足専門クリニックを開設。海外の足病医学に基づいて、形成外科、整形外科、皮膚科、リウマチ科など各分野の専門医によるチーム医療で足の総合診療を実践。
4.靴選び
足に優しい靴とインソールを
足アーチが崩れる要因は、親から受け継いだ骨格の遺伝が大きい一方で、毎日履く靴も大きく関係しています。靴はかかとを優しくホールドしてくれるタイプのものがベスト。
足に負担がかからない靴で、ジャストサイズのものを選ぶことも重要です。足アーチをサポートするインソールの利用も、足を保護するのに役立ちます。
こんな靴で長時間歩かないで!
かかとが固定されないもの、靴の中で足が動くもの、ヒールが極端に高いもの、底が柔らかすぎる靴などは、長時間履くのには向きません。
いずれも足に負担がかかり、フットエイジングが進む大きな原因に。おしゃれで必要な場合は短時間だけにして!
かかとが固定されないミュールやムートンブーツ、ハイヒールは足に大きな負担が。
靴を前後から押して、真ん中で折れる靴も、特定の部位だけに負担がかかるのでNG!
ぴったりサイズの目安はこれ
せっかく足に優しい靴を選んでも、サイズが合っていなければ、やはり足に負担がかかります。歩いたときに、かかとと甲に吸いついてくるようなサイズがベスト。
靴の中で足が動くようだと大きすぎ。逆に小さすぎても、足指に負担がかかります。
かかとと甲が固定され、歩くときに足と一体化するものを選びましょう。
大きすぎると、靴の中で足が動き、かかとや甲、足指の関節部分に大きな負担がかかります。
靴はかかとで履くのが基本
履くときはつま先を合わせるのではなく、かかとを合わせるのが正解。そのうえで、スニーカーなどはそのつど靴ひもを締め直します。
つま先に近い部分は少し緩めに、甲の部分はしっかりフィットするように締めるのがポイントです。
靴を履いたら、かかとをトントンして、足を靴のかかと側に収めます。そのうえで、靴ひもをそのつど締め直します。
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インソールを味方につける
正しい足アーチを取り戻すのに、力強い味方になってくれるのがインソール。
体重がかかったときにつぶれてしまう足アーチを下から支えてくれるよう、立体形状で負荷に耐えられる素材のものを。
パンプスやスニーカーなど、靴の種類に応じて選びましょう。
パンプスや細身シューズの女性専用モデル。表面に吸湿性があり、足当たりのいい素材を使用。そのままでもカスタムも可能。
シティプラス レディ¥7,040/シダスジャパン
前足部に低反発衝撃吸収パッドを搭載。女性のランニングシューズ、トレッキングシューズに。
スーパーフィートインソール ベリー¥6,270/インパクトトレーディング
つま先の厚さは約2㎜。足裏にしっくりなじむしなやかさと適度な反発で、タイトなパンプスにも合わせられます。
オフィス3Dエア¥4,290/シダスジャパン
◆治療用はカスタムメイドで
外反母趾など足の変形が進んだ人の治療には、カスタムメイドのインソールがおすすめ。オーダーメイドインソール専門店や足病に特化した医療施設、医療用靴の専門店などで購入が可能です。
桑原靖先生の「足のクリニック」インソール外来でも、その人の足トラブルに合わせてインソールを作製。効果的に足への負担を軽減し、本来あるべき足アーチに導きます。
約1万5000円(保険3割負担:償還払い制度適用後)+診察料(保険診療)
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イラスト/内藤しなこ 取材・原文/山村浩子