四十肩・五十肩の「拘縮期」から「回復期」に移行し、腕や肩を動かせるようになったら、積極的に可動域を広げ柔軟性を高めたいものです。そこで簡単にできる3つのエクササイズをご紹介します。
回復期
痛みが改善して、腕を動かせる範囲が広くなっていく時期。ここまできたら、どんどん肩を動かすようにするのがポイント!
胸と骨盤の可動域を積極的に広げる
徐々に体を動かせるようになった「拘縮期」に引き続き、背骨や胸、骨盤の可動域を広げる運動は必要です。さらに肩の動きも加えましょう。
拘縮期のストレッチよりも、ちょっとレベルアップした3つのエクササイズがおすすめです。
「呼吸を加えてゆっくり行って、優しく効果的に体全体の柔軟性を高めていきます」(菅谷啓之先生)
Exercise
キャット&ドッグ
よつばいの姿勢になり、息を吸いながら、左右の肩甲骨を寄せて背中を反らします。続いて、息を吐きながら、お腹をのぞき込むようにして、背中全体を丸めます。これを数回繰り返します。
Exercise
よつばい回旋運動
よつばいの姿勢になり、片方の手を頭の後ろに置きます。息を吐きながらゆっくりと体をひねり、ひじを開いていきます。腰が動かないように行うのがポイント。反対側も同様に。
Exercise
ヒップロール
あお向けになり、左右の膝をそろえて立て、両腕は床に。両膝を左に、続いて右に倒します。ゆっくり息を吐きながら、お尻と腰まわりが伸びるのを感じながら倒すのがコツ。肩が床から浮かないように注意。これを数回繰り返します。
教えていただいたのは
菅谷啓之さん
Hiroyuki Sugaya
東京スポーツ&整形外科クリニック院長。整形外科医、肩肘専門医。米国ハワイ大学医学部客員教授、東京女子医科大学整形外科客員教授
イラスト/内藤しなこ 構成・原文/山村浩子