Q. 痛くなくても注意すべき病気はありますか?
A. 変形性膝関節症の人の2/3は無症状です
膝の病気で代表的なのが変形性膝関節症です。これは、膝の軟骨がすり減ることで、膝が不安定になり、炎症と痛みが生じる疾患です。実は、40歳以上の女性の約62%の人が変形性膝関節症を患っているというデータもあります。しかもその約2/3の人には痛みなどの自覚症状がありません。
問題になるのは、痛みがなくて気づかず、対処が遅れてしまうことです。症状が出たときには、かなり進行しているケースが少なくありません。少しでも膝に違和感がある場合は、早めに整形外科で検査してもらいましょう。
変形性膝関節症の状態
●正常
正常な膝関節は、大腿骨と脛骨の接面に軟骨があり、衝撃を受け止めるクッション役になっています
●変形性膝関節症
変形性膝関節症が進行すると軟骨がすり減り、骨同士がぶつかります。初期段階では、立つときや歩き始めに痛みを感じることが多いようです。骨折、靱帯や半月板損傷などの後遺症で発症することも
「整形外科 スポーツ・栄養クリニック」(福岡、東京・代官山)理事長。日本で初めて医療にピラティスを取り入れ、独自の「カラダ取説」プログラムの普及に尽力
イラスト/かくたりかこ 構成・原文/山村浩子