緊急事態宣言が開けたものの、まだまだ油断できない日々が続きますね。Emma Sleep Japanが「コロナ禍における日本人の睡眠に関する意識調査」を全国の20~60歳の男女1028人に実施したところ、新型コロナの流行後、日本人の睡眠リズムに変化が起きていることが判明!いったいどんな変化が起きているのでしょうか?
◆巣ごもり生活で夜更かし朝寝坊化が進む
コロナ禍の前後で6時台と7時台に起きる人が多いのは変わらないものの、コロナ禍の後は6時台と7時台に起きる人が減り、8時台と9時台に起きる人が増えてきた結果となりました。また、寝る時間は22時台の人が増え少し早く寝る傾向があるものの、26時台や27時台の深夜帯にずれ込む人も増えています。
◆約6割の人が寝付けない、熟睡できないと感じている!
巣ごもり生活が続くとどうしても運動不足になったり、ストレスがたまったりということが起きがちですよね。その影響もあるのか、睡眠に悩みを持つ人が多く、なんと6割の人が寝付けない、熟睡できないと感じています! その原因を聞くと、1位が「ストレス」、2位が「寝る前のデジタル機器操作」、3位が「運動不足」ではないかと考える人が多いという結果に。
寝つきが悪く生活リズムがずれてしまうと、コロナ禍での健康が気になるところですよね。そこで睡眠研究の第一人者である、江戸川大学睡眠研究所の福田一彦教授に、よい眠りのために大切なことを教えていただきました。
福田教授によると、「日本人はほかの国の人と比べて世界一夜更かしで、睡眠時間が少ない」のだそう。ほかの国と比較して、1時間~1時間半ほど短いと言われています。これが積み重なってしまうと、身体に悪そう…。だからといって、週末に帳尻合わせをするのはダメなんだそう。
◆「週末の寝だめ」と「昼寝のしすぎ」は厳禁!
普段が睡眠不足だと、ついお休みの日は昼まで寝ていたり、昼寝をしがちですが、実はこれはNG!週末に寝だめをすると、毎週のように身体のリズムを狂わせて時差ボケを起こしてしまうことに。これは単なる時差ボケ状態にとどまらず、うつ状態などのメンタルの悪化やガンのリスクを高めてしまいます!また昼寝は短時間で深い眠りにならないように、など頑張って昼寝をしようとするよりは、昼間に寝ないようにしてその分、夜に眠りを集中させる方がいいのだそう。
ここで、よい眠りを取るためのポイントをご紹介します!
◆良い眠りのために大切なポイント
☑部屋の照明は白系からオレンジ系へ!夜は暗い部屋で過ごす
日本の照明は白い光で明るいところが多いですが、白い光にはブルーライトが多く含まれて睡眠の妨げになりがち。夜眠る前に過ごす部屋の照明はなるべく暗く、オレンジ系の照明がおすすめ。暗い部屋でしばらく過ごすと自然に眠くなってくるので、そこでベッドに入り眠りにつく、というのが理想です。
☑お風呂は寝る1時間以上前に!体温コントロールがカギに
睡眠は、体温が低下しないと起きない現象。お風呂に入ると体温が上がるものの、末梢血管の血流が盛んになって手足から体温が放出され、身体の深部体温が下がっていき、このタイミングで眠気が訪れます。そのため、寝る1時間以上前にお風呂に入り、体温が下がるタイミングでベッドに入るとスムーズな眠りにつけます。
Emma Sleep Japanの調査でも、約60%の人が睡眠時の温度が、約45%の人が寝室照明の明るさが大事だと感じています。また、それを上回る約62%の人が寝具のフィット感が大切だと答えています。普段の部屋の環境を整えるとともに、布団やベッドのマットレスを快適なものに変えるなど、自分にフィットする寝具を選ぶことも、質の良い睡眠をとるカギとなりそうですね。
これからもしばらくは免疫力が気になる日々が続きそう。自分にとっていい睡眠環境を整えて、免疫力アップを目指しましょう!
◆資料提供/Emma Sleep Japan
構成・文/倉澤真由美