「当機はまもなく離陸いたします。今一度、シートベルトをご確認ください。これより機内の照明が暗くなります」
先日ある航空会社の飛行機で出張した時に、いつものアナウンスが流れました。
最終便だったこともあり、この機内の明るい時と照明を落とした時の落差にあらためて気づきました。
国際線のような長時間フライトになると、食事が終わり大多数の人が寝ることを考慮して、照明は最小限に切り替えられますが、国内線だとこの切り替えは離発着時のみ。(離発着時に機内を暗くしない航空会社もあるようです)
そう考えると、夜間の交通機関って結構明るいですよね。
何より治安、安全が優先されることは重々承知の上ですが、もし遅く帰って一刻も早く寝よう、または寝たい!と思うなら、そこは少しだけ「光」を遮る工夫をした方がいいかもしれません。
日本はどこに行っても明るい
NASAが撮影した地球の夜の映像などを見ると、先進国と呼ばれる国々はほとんどが明るい状態です。
もちろん山奥や人里離れた場所などは暗くなっていますが、日本のように広さがないところで人が密集していれば、海岸線までくっきりと見えるくらいどこでも電灯があることがわかります。(下の写真は、今回、飛行機の中から私が撮った夜景です)
スムーズな眠りへ誘導してくれるメラトニンという物質は、大人になるにつれ分泌される量が減るだけでなく、光の影響を大変受けやすくなっています。暗いと体内のメラトニン生成が促され、逆に明るい場所にいるとそれだけで抑制されてしまいます。
煌々とした灯りの中で夜に生活していると、脳は「まだまだ活動時間だな! よーし! 張り切るぞ。まだまだやる気を出していこう」と言わんばかりにワンパクモードになり、眠気を阻害してきます。
そのため仕事が終わり帰宅する時や、食事が終わった後のくつろぎの時間(メラトニンを減らさない「ほたるの光タイム」)からは、少しずつ照明を落としてメラトニンをしっかり守ってほしいのです。
特にメラトニンは眠りを促す効果だけでなく、体内時計を整える役割や抗酸化作用もあるため、OurAge世代にはとても重要で、エイジングケアにも役立ちます。
ただ先程の飛行機や、電車などでは光を自分で調整できませんから、ブルーライトカットのメガネを着用するなどして(できれば夕方くらいから着用していてもよいかもしれません)、余計な光を遮ることを意識してみると睡眠の質の向上につながるでしょう。
昔は日が暮れたら寝る生活。
今や24時間いつでも移動可能。仕事も遊びも可能。
そこには明るさと便利さがある反面、私たちは大事な大事な眠りを犠牲にしているのかもしれません。
効率的に時間を使っているつもりでも、急がば回れ。早くしっかり寝たい人ほど対策はお忘れなく。
では、今宵も良い眠りを。
眠りの力があなたを変えるネムリノチカラ代表、快眠コンシェルジュのヨシダヨウコでした!