骨盤底トレーニング①の基本の動きがうまくできないときは、一度体をほぐして柔らかくしてみましょう。基本の動きをマスターした人には、部位ごと別々に動かす上級テクニックをご紹介します。
お話を伺ったのは
田舎中真由美さん
Mayumi Tayanaka
1973年生まれ。理学療法士。「フィジオセンター」センター長。腰痛、産後の骨盤周囲の痛み、尿もれ、骨盤臓器脱など骨盤底トラブルに対する骨盤調整、運動指導が専門。著書に『まゆみんが教える!! 骨盤底機能』(ヒューマン・プレス)、『胸ひらきで調子のいい自分がずっと続く』(主婦の友社)など。ホームページはコチラ
うまくできない人のための補習
●背中の硬さを取るストレッチ
デスクワークなどで背中が硬くなっていると、骨盤底がうまく動きません。床に手をついてお尻を引き、両側の坐骨の間を開いた状態で息を吸って吐いて3回。胸椎・腰椎・股関節などの柔軟性をアップ。
●骨盤底自体を柔らかく
あお向けで脚を開き、骨盤底を開放してリラックス。息を吐いて骨盤底が引き上がり、吸って骨盤底をふくらませるようにゆっくりと呼吸します。
●腹式呼吸と連動させる練習を
重力を軽減させるために横向きに寝て少し体を曲げ、お腹に手を当てます。お腹がふくらむのを感じながら、ゆっくり呼吸を繰り返して。
部位ごと別々に動かす、上級テク
骨盤底をスムーズに動かせるようになると、場所ごとに分けて動かせるようになります。集中して、具体的に意識しながら練習してみて。
クリトリス
クリトリスだけを引き上げるには、ショベルカーのアームのように、うなずかせる動きをイメージしながら。
尿道
尿道だけ引き上げます。このときは、エレベーターの左右のドアが、すっと閉まるイメージで。
腟
腟だけを引き上げるには、タンポンが引き抜かれるのをグッと止めるようにして、中へ引き込みます。
肛門
肛門はお尻の力を使わないことが大事。ティッシュを1枚しなやかにひゅっと持ち上げる気持ちで引き上げます。
イラスト/内藤しなこ 構成・原文/蓮見則子