閉経への不安
Q.
生理があと1カ月こなければ閉経です。楽になるのでうれしいような、女らしさを失っていくのが怖いような複雑な気持ちで不安です。(50歳・主婦)
A.
現在、更年期症状に困っていないようなので、ハッピーだと思いましょう。女らしさを失うかどうかは自分で決められますよ
「閉経して女らしさを失うかどうかは、自分で決められることです。自分にとって何が女らしさなのかを想像してみてください。生理がくること=女らしさではありませんよね? 見た目の老化を気にしているのかもしれませんが、今は美容医療なども発達し、見た目はいくらでもカバーできます。また、生理があるときは、つねに女性ホルモンの変動に振り回されて、嵐の中の小舟のようだったと思いますが、閉経すると波のない穏やかな“凪(なぎ)”の時間になります。落ち着いて物事に取り組むことができ、頑張ったら頑張っただけ結果も出せるはず。閉経後の人生は長いので、自然な変化ととらえて前向きに過ごしましょう」
※この企画で取り上げた悩みは、2022年7月28日〜8月10日にWebマガジンOurAgeで募集したものです。
【高尾美穂先生ってどんな人?】
イーク表参道副院長。産婦人科専門医。さらにスポーツドクター、ヨガ指導者でもあります。産婦人科医になったのは「一人の女性の体を、初潮を迎えたとき、生理痛やPMSで悩んだとき、恋愛をして性交渉のことで悩んだとき、妊娠・出産のとき、更年期、閉経後と、人生を通して長く診ることができるから」だそう。診療のかたわら、NHK「あさイチ」への出演をはじめ、多数のメディアやSNSで情報を発信。音声配信アプリstand.fmの番組「高尾美穂からのリアルボイス」ではリスナーの多様な悩みに回答しています。著書に『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)など。脳外科医の夫あり
撮影/高尾美穂<アイキャッチ背景写真> 取材・原文/和田美穂