お悩み:その62
更年期のイライラについてです。普段は我慢できているのですが、たまに会社の同僚や後輩にぶつけてしまいそうです。どうやったらメンタルのコントロールができるようになりますか?(48歳・会社員・東京都)
地曳さんのお答え
OurAge読者のみなさん、いつもありがとうございます。
2019年に始まった本連載も今回で50回目になりました。
これからも普通のお悩み相談の優しい答えとは違い、まったく別の方向や考え方から私なりにガンガン答えていきますので、引き続きよろしくお願いします!
更年期のイライラについてですが、私も経験しました。
たからこそお伝えしたいのですが、そのイライラをメンタルのコントールで抑え込もうとしないでください。自分の底から湧き出てくる感情を無理に抑え込もうとすると、余計にエネルギーを使っちゃいます。
イライラを無理に取り除こうとするんじゃなくて、一旦“保留”にして後で発散すればいいんです。
怒りの感情に任せて他人に当たっちゃうと、あなたが問題児扱いされちゃうので(笑)、イライラを感じたら、その感情をひとまず認めてあげて大きく深呼吸して“保留”にする。
私もイラっとしたときやパニクったときは深呼吸をしています。
いろいろなやり方がありますが、私の場合は4秒息を吸って、4秒息を止めたら、4秒息を吐くようにしています。すると、頭まで血の巡りがよくなるのでそれだけでだいぶ変わります。
あとは意識的に立ち上がって伸びをしたり、軽くストレッチをしたりね。
かわいいぬいぐるみをいつもバッグに入れておいて、その子に悩みを聞いてもらうのもおすすめです。
うちにも、昔から一緒に世界中を旅してくれる「ちゅうくん」がいます。Mr.ビーンが持っていたテディベアのぬいぐるみのミニ版で15cmくらいの大きさです。
モヤモヤを感じたら「ちゅうくん、ひどいよね!」とか「ちゅうくん、あいつマジむかつくよね!」と愚痴っています(笑)。
実は、私のまわりでも “ぬいぐるみ愛”をカミングアウトする人が続々出てきています!
ちゅうくんの写真をインスタにあげると「うちにもいます!」「恥ずかしいから言えなかったけど、私も持っています!」とたくさんのDMもいただきます。
若いときは「子どもっぽい」と思って、ぬいぐるみを遠ざけていた人も年を重ねた今だからこそ、そうした呪縛から解き放たれて「好きなものは、好き!」と堂々と言えるようになったんですね。
あくまで悩みを聞いてもらうんですよ。絶対に殴ったりしてはいけません。
八つ当たりするとネガティブなパワーが宿ってしまいます。あくまでかわいいぬいぐるみに愚痴を聞いてもらう。そうすると「そんなことないよ!」「いつも頑張っていてエラいね!」と言ってくれるから(笑)。
で、プライベートの時間に自分の機嫌を取る!
マッサージのときに普段はつけないオプションをつけたり、気の済むまで延長したり、普段は行かないようなラグジュアリーなカフェやホテルのラウンジで、アフタヌーンティーを奮発しちゃうのもかなり気分転換になります
私はよく「自分で自分のご機嫌をとることが大切」と書いていますが、更年期中はもっと意識的にご機嫌をとってください。
その際に「あのとき保留にしたイライラを今発散している」と意識すること! すると、次にイライラを感じたときも「このイライラを保留にすれば、あとでご褒美が待っている」と考えるようになりますから。
…それでも他人に当たりそうだったら、モノに当たる!(笑)
以前、あまりにもムカついて家で要らないお皿をシャウトしながら割ったことありましたが、かなり爽快でしたよ!(笑)
(後片付けのことを考えると、二重にしたビニール袋にいれて割るのがおすすめです)
今は、破壊セラピーといってストレス発散目的で物を壊す施設やサービスもあります。誰にも迷惑をかけないで、思い切り皿を割ることができるんです。
最終手段としてクリニックに行けば、女性ホルモン検査で数値化することで状況を把握したり、ホルモン補充療法も受けられます。
50歳、60歳になると骨が脆くなってきたり、関節が曲がって指輪が入らなくなったり、更年期問題以外にも多くの悩みを抱えなくてはいけません。
江戸時代の人々の平均寿命は50歳以下なのに、今や人生100年時代。昔の人が経験しなかった“ピリオドの向こう”に私たちはいるんです(笑)。
私の親世代は更年期のお悩みについて何も言わなかった(言えなかった)のに対し、現代の女性は言うようになった。だから、そのお悩みをどんどん周りにシェアして気を楽にしてください。
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