前回では「人に会うときはマスク着用がマナーとなった今、顔で見えるのはおでこと眉と目もとだけ。その眉と目もとが顔の印象(美人度ともいう)を大きく左右する」ということで、失敗しない眉メイクへの近道は、私の経験上まず眉用ブラシを持つことだったとご紹介しました。
(私が持っている2本の眉ブラシ。1はSUQUUのものですが残念ながら現在取り扱いがなく、2はブリリアージュのもの)
今回はもうひとつのコツについてご紹介します。
********************
君島十和子さんの連載担当となったのを機に眉メイクデビューをし、その後知り合いになった田中宥久子さんのひとことで眉ブラシを使うようになった私。
以来、毎朝試行錯誤しながらも、眉を描くのが当たり前となりました。
でも以前のひたすらくっきりはっきりしていた眉よりは改善されたとはいえ、納得できる眉なんてものはそうそう簡単には描けるようになりません。描いても描いてもなんかもっさりして垢抜けない眉なのです。とくに写真に写ったときはそれを一層感じました。
そこでまたもや頼ったのが十和子さん。
「眉がうまく描けない」とストレートに相談しました。
十和子さんは私の話を一通りきくと、ご自分のメイクボックスから眉用パウダーを取り出し「アイブロウパウダー(眉用パウダ-)ってふつう薄い色と濃い色のセットで販売されていますよね」と言いました。
確かにそうです。
十和子さんは続けて言いました。
「まずこの薄い色で眉全体の下書きをするの」
!!
「薄い色で下書きしたら、(毛の)足りないところやラインをはっきりさせたいところに濃い方の色をのせるの……でも薄い色でほとんどカバーできるから、濃い色ってあまり減らないのよね」
眉の下書き……
眉って、下書きをするの?
あの薄い方の色って使い途があったんだ……
と、私はびっくり。
なぜかというと薄い色のパウダーは眉の毛自体が細い人や眉全体が薄い人、または眉が金髪の人が使うもので、私のような眉の毛一本一本が黒くて太く毛量も多い者がつけても、薄すぎてつけてる効果はない色だと勝手に思いこんでいたのです。
十和子さんの眉用パウダーのパレット(ベージュと明るいブラウンの2色だった)をみせてもらったら、薄いベージュの方がたくさん減っていました。
濃い方ばかり減っている私とは逆です。
薄い色で全体の下書きをしてから、必要な部分にだけ濃い色をのせていくという方法で描くようになると、たしかにもっさりした感じがなくなり洗練された眉に近づいたような気がしました。
すると今度はもっと色のバリエーションを広げたい、とくに薄い色の方をあれこれ試してみたくなってきました。
なぜかというと下書きで使う薄い色こそが眉の印象を左右し、失敗しない眉メイクのコツだと思ったからです。
今持っているのは下の4つ。
とくに3はパレットの左側の薄い色(こういうニュアンスのある色はそうそうない)が使いやすい。
リピート買いしたほどです。
Sayという大人向けのメイクブランドのもの(品番「01オリーブ」)で値段は税込み2750円。
(↑右が初代。左が2代目。左側の薄い色の減りが圧倒的に早い)
左側の薄い色で眉全体を下書きし、眉山と眉の下側のラインだけ右側の濃い色で描き足しています。
ここで3~6のパレットの色の違いをお見せしますね。
(それぞれのパレットの薄い色、濃い色を同じブラシに同じ量とって、同じ力加減と筆運びで描きました)
こうして3~6をみてみると意外にも濃い色より薄い色の方が、パンチの違いがはっきりでるのです。
とくにちょっと離れたところから見てみると、よりそれがわかるかと思います。
だから眉パウダーのパレットを購入するときは薄い色が自分の好みなのかどうかを重視して選んだ方がいいかもしれません。
また〝アイシャドウを眉パウダーにも使ってもOK?〟という、多くの人が一度は思うであろう疑問。
これについては何人かのメイクアップアーティストに尋ねてみたことがあるのですが、答えは人それぞれ。
「もちろんOK、まぶたに使えるんだから顔のどこに使ってもいいのよ」という豪快な方もいれば、「使っちゃダメということはないと思うけど……眉にのせたときになじむ色と材料でつくられているのが眉用パウダーだからねぇ……できれば専用のものを使うのがいいと思うよ」という方も。
ギリコの体験からいうと
・パールやラメの入っていないもの
・油分が少ないもの
であればアイシャドウで眉を描いてもまあ大丈夫ですが、長時間ほったらかしにするのはNG。
眉用パウダーより崩れやすい感じがするので小まめに化粧直しをした方が安心です。
(アイシャドウって毛が生えていないまぶたにスーッとのせられ、なおかつ密着するような質感に設計されているので、ゴワゴワした毛が生えている眉にのせると崩れやすいようです)
また眉を描くときは一度綿棒で眉をサッとぬぐい、毛についているファンデーションや皮脂をとってからパウダーをのせるとメイクが長持ちします。
これもあるメイクさんから教えてもらいました。
そうそう、眉メイクのくずれといえば最近便利なアイテムと出会いました。
上は眉を描いた後に上から塗り、眉をコーティングするもの。
色落ちを防ぎます。
ウォータープルーフなので汗にもOK。蒸し暑い日やちょっと運動をするときなんかに便利です。
透明な液体を付属の細筆でメイク後の眉に塗るだけ。
・ケサランパサラン アイブロウコート 2750円(税込み)
あともうひとつがこれ。
アナスタシア ミアレ クリアブロウジェル 3300円(税込み)。
眉用スタイリングジェルなのですが、眉の印象が本当に変わります!
眉毛が根元から自然な感じで立ち上がり毛にツヤもでるので、眉毛が若返った感じになるのです。
メイク前メイク後どちらでも使用OKなのですが、私は眉を描いた後これで眉頭から眉尻まで毛を持ち上げるようにしながら一気に、でもゆっくりとなぞっています。
以上が私がたどってきた〝眉メイクの歩み〟です。
私の場合は前回で書いたようにペンシルが苦手で〝ブラシ&パウダー派〟になりましたが、ペンシルの方がうまく描けるという方もいらっしゃると思います。
みなさんがご自分に合った方法に出会えますように。
※具体的な眉の描き方については、去年OurAgeが開催したセミナー「大人の美眉&目ヂカラバッチリメイクセミナー」の報告記事にありますので、ご覧いただけるとうれしいです。
手軽に買える講師おすすめの眉用プチプラコスメも紹介されています。