私、OurAgeに掲載中の更年期インタビュー連載を担当しています。大反響の田中ウルヴェ京さん、羽田美智子さん、有森裕子さんに続き、この後も興味深いインタビューが続々と公開されるのでぜひお楽しみに。
更年期の不調や閉経について貴重なお話をたくさん聞かせていただきましたが、他人様の体験を根掘り葉掘り聞くだけの立場にちょっぴり心苦しさも感じていました。
今回は私、めがね(54歳・編集者)が自らの体験を書かせていただきます。更年期不調に悩む方、またこれから更年期が訪れる方の参考になれば幸いです!
めがね・(54歳・編集者)
■30代前半:検診で子宮筋腫があることが判明。経過観察に
■43歳:子宮筋腫が急に大きくなり、手術(全摘)をすることに。手術前に実施した筋腫を小さくするためのホルモン治療の副反応でホットフラッシュを体験
■51~52歳:夜中にひどい寝汗で起きる。パジャマがびしょびしょになるほどの汗で、ホットフラッシュかも?と不安に
■51~52歳:エクオール検査でエクオールを作れない体質だと判明。エクオールのサプリを摂り始める
■52歳:婦人科を訪ねてHRT(ホルモン補充療法)を開始
エクオールのサプリ「エクエル」で不調解消の手応えを感じる
「更年期不調かな?」と初めて感じたのは、51歳か52歳くらいの時でした。もともと汗かき体質ではあるのですが、ある夜、パジャマがびしょびしょになるほどの大量の寝汗で目が覚めました。さすがにこんな寝汗は生まれて初めてです。
その後、すぐに行ったことはエクオール検査です。
エクオールとは更年期に激減するホルモン、エストロゲンと似た働きをする成分で、更年期不調の解消に役立つと言われています。豆乳などに含まれる大豆イソフラボンから作られるのですが、実はいくら大豆製品を摂ってもエクオールを作れない体質(腸内環境)の人がいるのだそうです。
更年期に備えるべく40代から豆乳を愛飲してきましたが、私の体は不調解消に役立つエクオールを作れていたのか?
検査キット(4000円弱)をポチり、自宅で採尿して検査機関へ郵送。結果をアプリでチェックすると…なんと私はエクオールをまったく作れていないということがわかったのです!(腸内環境は変化するため、エクオールを作れなかった人がその後作れる体質になることもあるそうです)。
エクオールが作れない=エストロゲンの減少を補えていない、ということ。「このまま放っておくと更年期不調の嵐に襲われる…!?」と不安になり、すぐにエクオールのサプリ「エクエル」を購入しました。とは言え、「薬ではなくサプリ。すぐに体調が激変することはあるまい」と少々なめていたことも事実です。
ところが、「エクエル」を摂り始めて割とすぐに体の変化を感じました。ある日気づいたのは、「指がスムーズに動く」ということ。ご存じの通り、指のこわばりは更年期不調のメジャーな症状ですが、「エクエル」を摂り始めるまでは、自分の指がこわばっていると意識したことはありませんでした。スムーズに動くようになって初めて「私の指はこわばっていたのか! これも更年期の症状だったのか!」と気づいたのです。ありがとう、すごいよ「エクエル」!
「サプリでここまでビビッドな変化があるということは、HRT(ホルモン補充療法)を始めたらもっと体調が良くなるかも…?」
そう思った私は、今度は婦人科を予約。更年期の相談に行ってみることにしました。
「私ならやります!」という先生のひと言でHRTを開始
初めて訪れた病院で対応してくれたのは30代後半~40代前半と思しき女性医師。
2~3回ホットフラッシュらしき症状があったこと、寝つきが悪くなり中途覚醒が増えたこと、全身の乾燥に悩まされていること、背中や肩のコリがひどくなったことなど、最近感じる不調(事前にメモしました)をすべて伝えました。
先生曰く「血液検査をしますが、すでに症状が出ているし、検査結果を待たずにHRTを始めてもいいかもしれませんね」。さらに、「更年期になったら私もHRTはやります。やらないという選択肢はないです!」と明るく断言。この先生のひと言が背中を押してくれました。まずはお試しということで、エストラーナテープ(貼るタイプのエストロゲン)が2週間分処方されました。HRTの開始です!
これがエストラーナテープ。2日に1回、お腹に貼ります。同じところに貼り続けるとかぶれるため、少しずつ場所をずらしています。1日おきだと意外に忘れるので、貼る日はGoogleカレンダーにマークを記入。子宮筋腫の手術で全摘している私は黄体ホルモンが必要ないため、エストロゲン剤のエストラーナテープのみ使用しています。
初診療から2週間後、再びクリニックを訪ねて検査結果を聞きました。更年期の症状と間違えやすい甲状腺の数値は問題なし。二桁の数値になったら更年期と言われるFSH(卵胞刺激ホルモン)の値は8.4でまだ一桁でしたが、HRTで特に不調を感じることもなかったので継続することにしました。なかにはHRTが体質に合わない人もいるそうです。
それから2年。今もHRTを続けています。
ホットフラッシュのような症状はまったく感じなくなりました。中途覚醒は相変わらずですが、以前より眠りが深くなったのか、朝まで一度も起きずに寝られる日もけっこうあります。ひどい肩凝りや背中の張りがだいぶ楽になったのは、HRTと同時期に始めたピラティスの効果もありそうです。
何より嬉しかったのが、全身のひどい乾燥が解消したこと! 冬は下着が当たる場所にかさぶたができるほどでかなり辛かったのですが、HRTを始めてからは乾燥が気にならなくなりました。もう痒み止めの薬も使っていません。肌の乾燥は加齢だから仕方がないと諦めている方、もしかしたら更年期不調のせいかもしれませんよ。
不調を感じたら、ひとりで我慢せずにすぐ相談を
私の場合は、あれ?と感じてすぐに婦人科へ行ったことで、仕事や生活に支障をきたさずにすみました。早めにクリニックへ行って本当によかったです。
すぐに婦人科を訪ねたのは、43歳の時、子宮筋腫でホルモン治療をした際の副反応で、更年期の疑似体験をしたことも大きいと思います。ホットフラッシュはひどいし、気分は落ち込むし、で本当に辛かった…。「あんな体験はこりごり!」という気持ちが強かったので、即、エクオール検査! 即、婦人科!と、すぐに動けました。体調の変化を感じたら、ひとりで悩まずに、すぐに婦人科等で相談してみることをおすすめします。漢方やサプリなどHRT以外も提案してもらえるはずですよ!
最後に宣伝です。
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