集英社MyAge/OurAge「あなたの声を聞かせてください! コロナ禍で気づいた『私にとって大切だったもの、そうでなかったもの』アンケート」の中から、読者のリアルな声を集めてみました。
(アンケートは2020年11月実施、回答者325人)
大切だと思ったこと
- ●人とのつながり、友人
- ●知識と情報
- ●家族
- ●生きがい
- ●健康
- ●仕事
- ●お金
- ●音楽や演劇などのカルチャー、趣味
- ●自分で判断・決断できる力
- ●時間に追われない暮らし
「人との交流がないのは、元気もやる気もなくしてしまうものだということを実感した」という声に代表されるように、大切だったものに「人とのつながり」と答えた人は圧倒的多数。
「家族以外の人との、日常のたわいない会話」「人との会話。自分の考えがまとまらなかったり、ケアレスミスが増えたりして、人と接しないことで脳が退化しているように感じた」「親友と会えなくなり、大切な人と改めて実感。どれだけ勇気づけられていたか、励まされていたか」など。
一方で、「友だちと夫がいればいい」と思った人も。また、「自分の身を守るのは自分。コロナの知識を日々アップデートするのが一番の対策」「民間放送やネットニュースは偏った情報しか流さないと痛感。NHKのニュースや学術雑誌サイトのみを確認するようにした」と、情報の質を重視する声も。
3密回避で激減した「コンサート会場での生の演奏と歌声」の大切さを実感した人の中には、「ライブハウス支援のクラウドファンディングに寄付をした」という人もいました。
大切ではないと思ったこと
- ●たくさんの服、ブランド品のバッグや靴
- ●他人とのしがらみ。嫌々しているつき合い
- ●見栄や、他の人と比べる気持ち
- ●くだらないTV番組、不確かな情報やSNS
- ●通勤電車・職場
- ●~しなければならないという幻想
- ●予定を詰めること
- ●職場の飲み会
- ●近所づき合い
- ●働きづめの生活
自粛生活やリモートワークを通じて、「なくても成立する!」とみんなが気づいたのは、通勤電車や職場。また「仕事だから・目上の人だから・長いつき合いだからというしがらみ」「意味のない飲み会」など、いつの間にか義務化していたものを見直した人は多いよう。
心理面では、「コロナ前に想定していた“理想の家族・理想のキャリア”は、無理に実現する必要のないものだった」「執着心はいらない。すべて、ほどほどでいい」「何かしなくてはいけないと思っていたが、何もしなくてもなんとかなることがわかった」「過去の出来事にとらわれている自分」「他人が○○しているから自分も、という幻想」などなど、自分の中にある固定観念や思い込みを手放した人もいました。
そのほか、「お金、お金と節約に励むこと。大事な場面ではお金をきちんと使い、循環させる。そんな意識を持つことができた」「すべてにおいて、無理(背伸び)をすること」など。コロナ禍の中でもポジティブな出口を見つけた皆さんの声、ぜひあなたのこれからの参考に。
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/井尾淳子