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【吉川千明さんに相談!】年々失われる肌のハリ。若さを保つためにはどんなケアを心がけるべき?

年齢を重ねても若々しい人と、そうではない人。その違いはどこから来るのか、OurAge世代としては気になるところです。「ここからはみんなでキレイになっていきましょう!」とは、美容家の吉川千明さん。具体的なボディケア指南はもちろん、美しくあるための心構えなど、頼もしいアドバイスの数々をお届けします!

【今回のOurAge賢者】

 

吉川千明
美容家、オーガニックスペシャリスト。自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、スパ、漢方、食にいたるまで、ナチュラルで美しいライフスタイルを提案。連載「ハッピー女神プロジェクト」でも、更年期の健康、美容について多角的に発信している。産婦人科医・対馬ルリ子氏との共著『「閉経」のホントがわかる本 ~更年期の体と心がラクになる!』が好評発売中

 

<悩み>

だんだん肌にハリがなくなり、首のたるみやシワが気になるようになってきました。立ったり座ったりするにも、若いときよりは、勢いを付けることが必要になってきたり…。いつまでも若さを保ちたいと思うのですが、まずはどんなことからはじめるのがよいのでしょうか?(59歳・専業主婦)

 

<回答>たるみやシワなど、老け見えの根源「首」のケアを始めましょう。

 

首はエイジングサインが最も出やすいところ

 

いつまでも若さを保ちたい!という気持ちは本当によくわかりますし、とても共感する悩みでした。相談者さんの59歳という年齢から推察するに、すでに閉経は過ぎたアフター更年期と呼ばれる年代ではないでしょうか。その前提で言うと、更年期を通じて女性ホルモンが減っていくことで肌のハリは失われ、たるみやシワも増えていく宿命にある真っ只中、と思われます。なぜなら、肌のハリのもととなるコラーゲンの生成を促してくれていたのは、女性ホルモンだったわけですから!

 

顔の肌はもちろんのこと、悩みにもある「首」は特に、年齢が現れてしまう部分。痩せている・太っているにかかわらず、「母親も首にシワが多かった」など、実は家系的な特徴が出やすい部分でもあるのです。首は顔と体をつなぎ、ある意味関所のような役割を持ちながらも細く出来ているため、血流も悪くなりがち。また、よく動かすことからシワも多くなる部分なので、OurAge世代であればマメなケアが大切です。

 

「若さを保つためには何から始めるべき?」というご質問に対しては、「老化が目立ちやすく、ファンデーションで隠すわけにもいかない首のケアから、まずは始めていきましょう」とお答えしたいと思います。

 

 

「首までが顔!」吉川千明流スキンケア

スキンケアする吉川千明さん

(写真はイメージです)

 

首をケアする目的は、保湿をしっかりとしていただくこと。と言っても、わざわざ専用のネッククリームを買う必要はなく、顔の肌用に使っているクリームと同じものでOKです。私が自分で考案し、毎日朝晩行っている、首のケアの方法をご紹介しましょう。

 

①顔に化粧水、美容液をつけた後、クリームを倍量、手にとる(倍量とる理由は、顔と首、両方足りるようにです)。
②顔にクリームを適量つける。
③残ったクリームを手で伸ばしながら、右手で左サイドから首をつかみ、あごの下までクリームをつける。今度は左手で右サイドの首をつかみ、同様にあごの下までクリームを伸ばす。ポイントは、首の後ろは左右交互に、背骨ごとダイナミックにつかむこと。あごの下まで伸ばすときはフェイスラインにも手をかけて行うと、顔のマッサージにもなってすっきり。
④最後は耳の裏からかぶせるようにクリームをつける(耳にシワができると老け見えします)。首、フェイスライン、耳まわりと、リンパを流すように行うことでリンパドレナージュ効果が。
⑤もう一度顔に戻り、はじめにつけておいたクリームを丁寧に伸ばす。首のケアを行っている間に手も温まっているので、クリームがよく馴染むはずです。

 

ケアの手順は上記のとおりですが、多くの方のケアを見て気になるのが、使っている量が少ないという点。クリームは1回につき、ティースプーン半分くらいはつけましょう。ケチりたくなる気持ちもわかりますが、効果が半減していれば、つける意味がありません。

 

そしてもうひとつ大切なのは、老化を促進してしまう紫外線の対策! 顔だけでなく、首にもぜひ日焼け止めを塗ることを毎日の習慣にしてください(洋服の襟に付くのが気になる場合は、無色透明タイプのものがおすすめです)。ただし、日焼け止めに含まれている吸収剤は、つけっぱなしにしておくとこれもまた老化の原因になります。夜にはしっかりと落とすこともお忘れなく。

 

OurAge世代は、ホルモンの影響で、どうしても肌が弱くなりがち。暑い時期は汗をかくものの、乾燥が進んで肌がぱさついている「隠れ乾燥」方も多く見られます。私の場合はちょっとした外出時にも、小さいタイプの乳液(目元用セラムでもOK)を持ち歩くようにしています。乳液はちょっとした化粧直しにも使える優れモノ。汗をかいたり、冷房で冷えたりする度、ファンデーションの上からでも大丈夫なので、ちょこちょこつけるようにしています。肌を乾燥させないようにするだけでも若々しさは随分違うもの。この乳液の持ち歩きも、とてもおすすめですよ!

どうすればキレイでいられる?
年齢を重ねるほど、そんなことばかり考えていい

 

40代、50代は、首までを含めて顔、と言っても過言ではありません。そこまでしなきゃならないの? と思われるかもしれませんが、毎日ケアをするのとしないのとでは、ここからの若々しさはまったく違ってきます。つまり、やるか、やらないかだけの話。「私は、こんなところまでケアを心がけている」と思えば、自分を大切にかわいがっているようで、効果はもちろん、気分も上がります。

 

相談者さんのように若さを保ちたいと願うなら、やっぱり努力は必要。年をとるほどやることは増えていきますが、私はそれもまたいいじゃない、と思っています。どうすれば自分がキレイになるか。どうすればずっとかわいく見えるのか。むしろ年を重ねるごとに、そんなことばっかり考えていいし、そうやって過ごしていただきたいのです。

 

ここまでは皆さん、家族や子ども、パートナーなど、自分以外の人のお世話をたくさんされてきたのではありませんか? でもここからは、自分のことを考えて、キレイでいて、元気を出してやっていかなくちゃ。もちろん私も頑張りますが、OurAge世代みんなでキレイに、カッコよくなっていきたいなと、心からそう願っているのです。

 

取材・文/井尾淳子

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