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【小野アムスデン道子さんに相談!】クルーズ旅って“シニア”のイメージが…退屈じゃないですか?毎日どう過ごすの?

船の旅「クルーズ」の人気が上がっているそう。「体験してみようよ!」と友人に誘われたけど…クルーズ旅行って“退職したシニアの旅”のイメージが。実際は、どんな旅になるの?船酔いは大丈夫?退屈しない?…回答者は、トラベルライターの小野アムスデン道子さんです!

 

小野アムスデン道子
日本旅行作家協会会員。世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランス・ライターへ。旅と食や文化、アートなどライフスタイルについての執筆や編集、翻訳多数。OurAgeでも「大人ならではの旅の楽しみ方」を提案する連載「世界中からいただき!美&元気のモト」が大好評。夫は米国人男性、米国ポートランドと日本を行き来しながらの生活を送っている

 

 

<お悩み>

友だちからクルーズ旅に誘われました。船の揺れに弱く、外海に何日も出るのが不安と思っていたのですが、友人の提案はヨーロッパのリバークルーズ。川辺の風景を見ながら次の国へと行けるということですが…揺れに弱くても大丈夫でしょうか?毎日どのように過ごすのですか?服装や用意についても教えてほしいです。(57歳・会社員)

 

<回答>
陸地の風景の移り変わりを眺めながら、船内では食事やイベントを楽しみ、停泊した港ではアクティビティに参加。ゆとりのある楽しみ方、アクティブな楽しみ方、両方できます!

 

リバークルーズは陸地を間近に見ながら川沿いに停泊。揺れもなく、ゆったりした旅が楽しめます。私もヨーロッパで人気のコースであるモーゼル川&ライン川のリバークルーズにちょうど先月乗船したばかり。その乗船レポートを元に(全部のクルーズ同一サービスではないので)注意点もアドバイスします。

クルーズ_ディスティニー号

 

 

①港と最寄り空港の送迎は料金込みか確認、集合時間は厳守

 

今回乗船したのはエメラルド・クルーズが運航する船「ディスティニー号」。ドイツのモーゼル川沿いの街トラーベン・トラバッハから乗り込みました。集合の最寄り空港(今回はフランクフルト国際空港)から港までの送迎は、料金込みでした。下船時も同様に空港まで送迎があります。集合時間に合わせて、飛行機の手配などは自分でしました。

ディスティニー号に乗船

 

 

②3度の食事にティータイム…料金込みの無料サービスをチェック

ディスティニー号_エントランス

岸辺からのボードで船内に入ると、きらびやかなシャンデリア輝く吹き抜けロビー。同じフロアにはレストランが、階上にはバーカウンターもある広々したラウンジがあってまるでホテルのよう。

 

ラウンジではセルフサービスの紅茶やコーヒーのほか、ティータイムにはスイーツや軽食のサービスも。クルーズでは食事やドリンク、アクティビティなど料金に含まれているサービスが多いので、利用時間帯などよくチェックしましょう。船内でのチップも込みなのが気楽でいいです。

ディスティニー号_プール

エメラルド・クルーズの船では、3度の食事とティータイム、ランチとディナー時にビールやワインの提供があり、停泊した際のガイドツアーなどもついていました。レンタサイクル、ヨガやプール、映画上映、ルーフトップのパターゴルフなど、無料で楽しめるアクティビティもたくさんあり、ゆったりもアクティブにも過ごせます。

 

③川の風景が見える船室を選択。持っていくと便利なもの

ディスティニー号_キャビン

ディスティニー号は、全長135mで91室。 ほとんどの船室は、こんな風にベッドからも川辺がよく見えます。インナーバルコニーで、窓は電動で簡単に上げ下げ。雨でもお茶をしながら風景を楽しむこともできます。WiFiも無料で問題なく使えました。

 

各室にシャワー室・トイレがあり、テレビや冷蔵庫なども備わっています。シャンプーやソープ類、ヘアドライヤー、スリッパ、バスローブも用意されていました。船の部屋はコンパクトな造りなので、二人旅なら二股コンセントや吸盤式フックなどがあると便利です。

 

④毎回楽しみな食事、「はじめまして」のテーブルで

 

外洋大型船ではいくつもレストランがある場合もありますが、リバークルーズではレストランは一つ。朝はビュッフェ、昼と夜にはそれにアラカルト料理を選択してオーダーできました。

ディスティニー号_朝食風景

朝食では目の前で卵料理を仕上げてくれ、昼・夜のアラカルトは、肉・魚・ベジタリアンがあり、郷土料理風やアジアン料理などメニューも多彩で、毎回楽しめました。

ディスティニー号_料理

 

席は、フリーシーティングなので初めての人と隣り合わせも。日本は人気の旅先なので「いつ行くのがいいかな?」「おすすめの料理は?」などと尋ねられることも。バースディーやアニバーサリーで乗船しているカップルも多く、みんなで盛り上がっていい雰囲気、記念日クルーズもいいなと思いました。

ディスティニー号_軽いパーティ

 

服装は、男性でいうとノーネクタイ、ジャケットも不要のカジュアルですが、ウェルカムやフェアウェルのパーティはみなさんおめかしして来たりも。ちょっとお洒落なドレスと靴を1組持っていくといいでしょう。停泊中のアクティビティでは1時間以上歩いたり、サイクリングしたりもあるので、歩きやすい靴は必須です。

 

⑤停泊場所でのアクティビティでヨーロッパ巡りの旅

 

今回はドイツからオランダへの旅でしたが、古城など中世の町から大きな港町へと川辺の風景が移り変わり、停泊地でのアクティビティでヨーロッパを巡る旅ができました。ドイツ コッヘム

自転車を借りて走ったドイツのコッヘムは、川沿いの中世の建物や古城が本当に美しい町でした。スキーリフトのようなロープウェイの頂上からは絶景が広がります。

ケルンの大聖堂 ライトアップ

 

ドイツからオランドに向かう途中、船上からライトアップされたケルンの大聖堂の威風堂々たる姿に見とれました。

キンデルダイク-エルスハウトの風車群

オランダのドルドレヒトでは、世界遺産の「キンデルダイク-エルスハウトの風車群」へ。船からすぐバスでガイドツアーなのはとても便利。

 

クルーとの会話は英語になりますが、この規模の船だとすぐ顔見知りになれます。一生懸命、名前や好みを覚えておすすめをサービスしてくれて、とても楽しく過ごせました。ゲストもOurAge世代が多くて、優しい感じがしました。初めての乗船でも緊張することはないと思います。

 

【まとめ】

 

船内のあるゆることをまとめている「クルーズディレクター」とゲスト係の「カスタマーリレーション」が乗船時に紹介されるので、何か困りごとがあれば彼らが親身に相談にのってくれます。港での忘れ物をなんとか人を手配して届けてもらった人もいました。

 

だいたい1週間ほどの日程で数カ国を巡っていくリバークルーズ。船内でのんびり楽しみながら停泊地も満喫できて、クルーズ初心者にもとてもおすすめです。

 

取材協力/エメラルド・クルーズ

 

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