自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
予兆なくめまいやたちくらみに見舞われ、びっくりしたことはありませんか?
今回は、そんな一瞬の出来事ながら危険なこともある「めまい」や「たちくらみ」にきくツボをご紹介します。
なんだかわからないうちに、まわりがくるくる回っているように感じる「めまい」。急に立ち上がったときに、目の前が一瞬真っ暗になる「たちくらみ」。実際に倒れてしまうこともあります。私自身も、お風呂あがりにたちくらみを経験したことがありますが、一瞬の出来ごとで何がおきたかわからず、ただただびっくりしたものです。
そんなときは、落ち着いてゆっくり呼吸を整え、横になって休みながら、めまい、たちくらみにきくツボを押してあげましょう。
めまいやたちくらみの原因は、疲れや寝不足、血圧異常、更年期障害のほか、老化現象で平衡感覚が鈍くなるなど、さまざまです。
東洋医学では、五臓の「肝」の働きのひとつである血液量を調整するのがうまくいかず、「血」が不足していると考えます。血液循環機能の回復を助けるツボ「頭の竅陰(キョウイン)」を押してあげると良いでしょう
血液循環機能の回復を助け、めまいやたちくらみの症状をやわらげます!
「頭の竅陰(キョウイン)」
「頭の竅陰」は外耳の裏側の真ん中で骨の内側にあるくぼみの部分です。
静かに目を閉じて、ゆっくり深呼吸しながら、中指で左右同時に1 0 秒ほど押すのを繰り返しましょう。
血液循環機能の回復を助けて、めまいやたちくらみのもとを絶つ手助けをします。
次回は、最近増えてきていると言われる「ドライマウス」に効果的なツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子