自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
何度挑戦しても失敗を繰り返してしまう…。そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
今回は、ただ体重を減らすだけでなく、やせやすい体質になりながらダイエット効果も期待できる「肥満」が気になる人におすすめのツボをご紹介します。
やせたいと思っている人にとって、ダイエットはなんと苦しく難しいことか。何度もチャレンジしては失敗の繰り返し。無理なダイエットでリバウンドを重ね、あげくかえってやせにくい体質となることも多いようです。
ここではやせる耳ツボで減量に挑戦してみましょう。
「飢点(キ テン)」は脳の食欲中枢を刺激して不必要な空腹感をおさえてくれるツボです。ここを左右同時に10回くらい押しながら揉むと、「お腹は空いてないのになにか食べたい」という欲求がなくなります。新陳代謝が良くなり、やせやすい体へと体質改善もできます。
また、食欲中枢にも働いたうえに血糖値のコントロールにも役立つうれしいツボがあります。それは「滑肉門(カツニクモン)」といい、インシュリンをバランスよく分泌させる働きのあるツボです。糖尿病でなくても予防をかねて「飢点」を押すついでに押してみてください。より効果が出やすくなります。
食べたいという欲求を抑え、やせやすい体質に改善してくれます!
「飢点(キテン)」「滑肉門(カツニクモン)」
「飢点」は、耳の穴の前、顔寄りに小さな軟骨の突起がありますが、その突起のつけ根の真ん中にあるツボです。左右同時に人差し指か綿棒で10回くらい押しながら揉んでみてください。
「滑肉門」は、「水分」(お臍から親指幅1本分上のところ)から左右に指3本分の位置にあります。食後「滑肉門」を約5秒間押すのを3回繰り返しましょう。ただし、これはあくまでも適度な運動と食事を前提としたうえでの療法です。運動しないと筋肉がやせて脂肪の多い体になってしまいますから。
次回からは、【第3章】 朝のさまざまな「困った!」をすっきりさせてくれるツボをご紹介していきます。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子