自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
第7章 スポーツの自己ベストをあげる
最終第7章 では、スポーツのレベルアップに効くツボをご紹介します。
ツボには痛みなどの不調の改善効果以外に、スポーツの上達に効果があものもあるそうです。
今回は、「ゴルフの飛距離をのばす」ことに効き目のあるツボをご紹介します。
東洋医学の「心身全体をひとつでみる」を経絡からみていくと、飛距離をのばすのに効き目のあるツボがあることがわかりました。
ずっと長く続けるためには準備運動で関節(足首、膝、腰、腕、肘、手首、首)がよく動くようになることが一番です。そして太腿から足の内側と腕の内側の筋力アップも大切です。とくに腕は要。つけ根や脇の下の筋肉を柔らかく柔軟性を保つことで、スムーズに大きくスイングできるようになるでしょう。
ツボ押しで効果が出るのは、準備段階よりも終わってからのケアにあります。右利きの人はゴルフをしたあと左の肩甲骨の内側が、左利きの人は右側の肩甲骨の内側が固くこわばり、こっているのがわかると思います。そこで左右それぞれの腕のつけ根と肩甲骨にあるツボ押しをして体をほぐし、疲れた筋肉の機能アップをしておきましょう。ツボは3つあります。
ゴルフのあとのケアとしてツボ押しをすると疲れた筋肉の機能がアップします!
「秉風(ヘイフウ)」「天宗(テンソウ)」「膏肓(コウコウ)」
肩甲骨上際のほぼ真ん中、腕をあげると陥凹するところにある「秉風」と、肩甲骨の真ん中、腕のつけ根寄りにある「天宗」、そして肩甲骨内側の中央にある「膏肓」の3つのツボは、上半身の棘下筋、棘上筋をはじめ僧帽筋、三角筋などあらゆる筋肉や関節と連携しているので上半身の重心の自由度が広がります。
届かなかったらパートナーに押してもらいましょう。
次回は、「ウォーミングアップしながらできる」ツボ押しについてご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子