恥ずかしながら、イビキがうるさいといわれたことがあるミーナです。これに歯ギシリが加わったら、最悪ですね。予防のために、寝る前のストレッチや腹式呼吸に励もうっと。
歯のスペシャリストがデンタルケアのお悩みに答えてくれます。
今回のお悩みは「歯ぎしり」に関するもの。
Q.
歯ぎしりがうるさくなってきたと言われてしまいました。
A.
歯ぎしりや食いしばりは、軽くすることが可能です。
睡眠中の食いしばりや歯ぎしりで歯が直接当たるのを防ぐマウスピース。
歯科医院で型を取り、自分用のマウスピースを作ってもらいます。
弾力のあるプラスチック製なので、
嚙みしめても歯がすり減るのを避ける効果も。
睡眠中に毎晩使用することで、
上下の歯の間に隙間をあけるクセがついてきます。
基本的には上の歯のみ使用。
歯ぎしりと食いしばりには、
嚙みしめないクセを習慣づける
現代人の90%以上が、程度の差はあれ歯ぎしりや食いしばりをしているそう。
耳障りな歯ぎしりに比べ、音のしない食いしばりは人に気づかれにくい傾向が。
しかし、どちらも自分では気づかないので、治療するのが遅れがち。
食いしばりも歯ぎしりも、どちらも放置しておくと歯をすり減らし、
時として割れたり欠けたりすることも。
「それ以外にも歯の根元がくさび状に削れて知覚過敏にも。
朝起きたときに、首や肩がこっていたり頭痛を感じるのは、
寝ている間に歯を食いしばっている可能性が高いです。
本来、休むはずの就寝中に、全身の筋肉がずっと緊張しているため、
だるさや痛みになって現れるのです。
緊張状態が長引くと、神経が圧迫され、
めまいや視力低下などが起こることもあるので、
たかが歯ぎしりや食いしばりと侮れません」(中原先生)
おもな原因はストレスなので、完治は難しくても軽くすることは可能。
「いちばん手軽なのが寝るときにマウスピースを使用すること。
柔らかなプラスチックで作るので、歯にかかる力を分散させると同時に、
上下の歯が触れないように習慣づけられます。
すでに歯が磨耗し、あごや首、肩の痛みが激しい場合や、
マウスピースに穴があく重度のケースでは、
医科で眉間のシワなどに使用するボツリヌストキシン製剤を使います」(のもとデンタルクリニック院長・野本恵子先生)
「筋膜マッサージにメディカル・アロマテラピーやヒーリングレーザーなどを組み合わせて、
ストレスから生じる緊張を緩和することで、
深刻な症状に陥ることを回避できます」(中原先生)
寝る前に、全身がリラックスできるように、ストレッチで筋肉をほぐしたり、
10回くらい腹式深呼吸するのも、防止に効果的です。
●歯科用商品のお求めは、かかりつけの歯科医院にご相談ください。
取材協力
斎藤一郎(鶴見大学歯学部教授)
中原悦夫(クリニーク デュボワ院長)
宝田恭子(宝田歯科医院院長)
野本恵子(のもとデンタルクリニック院長)
撮影/板野賢治 取材・原文/鈴木美穂