髪質の悪化、毛量の減少、白髪など、髪の悩みが増える一方の50代。美髪を保つにはどうすればいい? 最新のヘアケア事情に詳しい伊熊奈美さんが、OurAge世代の疑問に答えます!
お話を伺ったのは
美容エディター・毛髪診断士 認定指導講師
伊熊奈美さん
Nami Ikuma
1972年生まれ。女性誌などで20年以上美容記事を執筆、編集。毛髪科学を踏まえたヘアケアに精通。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)がある
『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』
伊熊奈美 著/小学館
50代からの美髪づくりはケアと見せ方の両輪で
放置していると、髪や頭皮のエイジングは進む一方! 40代、50代は、日々のケアで素の髪を美しく健康に保つ努力をすることが大事です。今は女性たちの意識の高まりだけでなく、ヘアケア製品やサロンの技術がとても進化しているので、50代でも十分、美髪を保つことは可能です。
ただ少しもったいないのは、頭皮ケアやヘアケアはしていても、スタイリングは「面倒だから」とやらないでいる場合が多いこと。素髪を磨く技(ケア)と、それを美しく見せる技(スタイリング)、どちらもバランスよく身につけている方は、年齢を感じさせない美髪を楽しんでいます。両方をマスターして、もっと素敵な髪を目指しませんか?
「無理なく美しい髪を維持する習慣、提案します!」(伊熊奈美さん)
知っておくべきはふたつの柱
柱その1
頭皮ケアでよい髪をつくる
素髪を磨くワザ
①頭皮を毎日動かす
体の最上部にある頭皮は、下に引っ張られて硬くなりがち。頭皮が張るとうねり毛や血流が滞る一因に。意識して頭皮を動かすことが大事です。
②頭皮環境を整える
頭皮は皮脂腺や汗腺の多い場所。特に夏場は皮脂・汗によるべたつき、菌の発生によるニオイの原因にもなりがち。育毛にもよくありません。
③体の内側から髪をつくる
東洋医学では髪は血余といい、体に余るほど豊富な血液があって初めて、いい髪が生えるとされます。しっかり栄養をとることも美髪への一歩。
柱その2
サロンの技を自分で再現
美髪に見せるワザ
①素敵に見えるヘアアレンジをひとつだけ覚える
いつもと違うヘアアレンジをひとつだけ覚えましょう。アレンジといってもひとつ結び、分け目チェンジなどで十分。おしゃれ見せのコツを知って。
②ヘアカラーの頻度を減らす
頭皮は顔の肌よりは乾燥しにくいものの、年齢を重ねれば乾きやすくなります。特にヘアカラーは頭皮を乾燥させがち。せめて回数を減らして!
③ヘアアイロンを使いこなす
ツヤ不足やうねり、ペタンコなど、大人の髪悩みにはヘアアイロンが効きます。使い慣れないツールは面倒なものですが、覚えれば絶対お得!
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/広瀬あつこ モデル/水越日麻 スタイリスト/日置 彩<服> 構成・原文/伊熊奈美