人生100年時代、と今話題。「定年夫婦」で暮らす期間は思いのほか長くなるかも? そんな「定年後」を安心して過ごすには、ちょっとした準備が必要。お金のエキスパート、井戸美枝さんにその秘訣を教えてもらいましょう!
ファイナンシャルプランナー(CFP)
社会保険労務士
井戸美枝さん
社会保障や身近な経済問題についての相談
のほかに、講演、 執筆、テレビ・ラジオ出演も。
暮らしに役立つ情報のわかりやすい説明が好
評。近著『定年男子 定年女子』(大江英樹 氏
と共著・日経BP社)、『身近な人が元気なうち
に話しておきたいお金のこと介護のこと』(東洋
経済新報社)も人気
「定年夫婦」になってから、
あなたの老後は何年続く?
「人生100年時代」̶̶ 昨今、急によく聞くようになった、この言葉。
「100歳まで生きるなんて、まさか!」
と思っていたら、そうでもなさそう。最近の調査では、今50代の女性のなんと半数が90歳まで、25%が95 歳まで生きる、という予測もあります。
こんな時代に「定年」を迎えるアワエイジ世代。長くなる「定年のその先」に、ついこんなボヤキも…。
「そんなに寿命が長くなっても困るわ。認知症や寝たきりになったら迷惑かけそうだし、夫がそうなると私が困る。それに第一そんなに長い間、どうやって暮らすの? 年金も不安な世の中で」
確かに。うれしさよりも不安が先に立ちます。
ご自身もマイエイジ世代のお金の専門家、井戸美枝さんは警告します。
「『定年夫婦』家計は一般に、月に5万円超、年間で約100万円の赤字です。貯蓄や個人で準備した年金で補おうにも、90歳までで3000万円必要に」
夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の月額の
平均収入/支 出比較グラフ。月額ですでに
約5万5,000円の赤字。臨時支出などを含むと
赤字分は年100万円に。寿命が延びる分、
赤字も増える計算に… !
「ええーっ! 3000万円も? そんなの無理!」という読者のみなさんの悲鳴が聞こえるよう。
「・・・・・・と思いますよね。でも、だからこそ人生100歳スパンの発想が必要です。もう時代は『長寿化』。〝早く切り替えた人から、幸せに近づく〞と私は思います。しかも、皆さんの多くは長生きライフにとても有利な状況を手にしています」と、井戸さん。
え? それは何?
「多くの方が『定年夫婦』となること。実は、ご夫婦でいることは、長生きのうえでとてもプラスの条件なんです」
なるほど! 確かに一人より二人のほうが安心。
「お金も心も健康も、『定年夫婦』は有利な点がたくさん。特にお金の面では、そもそも収入が二人分というだけでも有利です。マネー知識も意識も共有できれば、メリットはますます大きくなります」。
とはいえ、どちらかが亡くなれば、残された側は一人になるしかない。残された側は『おひとりさま老後』になってしまうのも大きな不安。男性より平均寿命が長い女性は、最後に一人低収入で残される可能性も高い。
「そのときに困らないためにも、今のメリットを生かして、備えを始めましょう。仕組みをうまく使えば、長く収入が保てるように工夫ができるんです。今までとは違うライフプラン&お金常識を手に入れて、人生100年でもお金に困らない『幸せ定年夫婦』をぜひ目指してください!」
次回は、今どき「定年夫婦」になるためにマインドシフトする方法をお聞きしました! お楽しみに!
詳しくは、単行本で・・・
『100歳までお金に苦労しない「定年夫婦」になる!』
発売以来大好評の単行本では、井戸さんから、「定年夫婦」に向けて、もっと詳しく「必要なお金を知る」「貯める」「増やす」などの具体的なアイデアをご紹介。年金やプチ投資のお得な情報や、上手なマネー計画の立て方、人生100年時代の夫婦像など、今知りたい情報が満載です。40代、50代、60代すべての「定年夫婦」必読の一冊!
井戸美枝 著・集英社 1,300円+税
購入はこちらから。
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-333153-4&mode=1
また、6月~8月にかけて、福岡、東京、大阪にて、著者本人登場の刊行記念セミナー(りそな銀行主催)も開催されます。そのお知らせも、下記リンク内の詳細をご覧ください!
※イベントはすでに終了しました
定年を意識し始めた夫婦の不安を解決!話題の新刊『100歳までお金に苦労しない 定年夫婦になる!』 大好評発売中 刊行記念・無料セミナー(りそな銀行主催)情報も!
撮影/露木聡子 ヘア&メイク/yum(i Three PEACE) 監修/井戸美枝 写真提供/iStock.com/calvste, /Kerrick