HAPPY PLUS
https://ourage.jp/doctor_blog/139653/

正しい脈の取り方、教えます!/Dr.根来の体内向上プロジェクト

根来秀行

根来秀行

1967年、東京都生まれ。医師、医学博士。この連載から生まれた『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業 「毛細血管」は増やすが勝ち!』(いずれも集英社)が好評発売中。ハーバード大学医学部客員教授(Harvard PKD Center Collaborator, Visiting Professor)、ソルボンヌ大学医学部客員教授、奈良県立医科大学医学部客員教授、信州大学特任教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界の最先端で臨床・研究・医学教育にあたる。

記事一覧を見る

いし こんにちは。ぐうたらライターいしまるこです。

ハーバード大学医学部根来秀行教授のweb講座「心臓年齢を若返らせる!」の8回目ですよ。

 

 

 

根来 こんにちは。根来秀行です。

脈は心臓の健康のバロメーターです。
今回は、自分で脈をとって安静時の拍動を測定してみましょう。

 

 

いし 東洋医学では脈診を重視しますけど、自分でも正しく脈を取れたら、健康管理にすごく役立つでしょうね。

 

 

根来 そうですね。普段の自分の脈を知っておくと、体の不調や異変にも気づきやすくなると思いますよ。

 

 

いし 脈を感じる場所といえば、手首や首ですね。

 

 

根来 手首や首で感じられる脈は、全身に血液を送り出す働きをしている心臓の左心房と左心室の拍動が血管に伝わってきたものです。

 

 

いし 考えたこともなかったけど、そんなふうに意識してみると、ひとつひとつの脈がいとおしくなりますね。

 

 

根来 ですよね。ちなみに左心房の鼓動は小さいのであまり感じられず、脈としてハッキリ感じられるのは左心室の鼓動です。

 

 

いし ヘェ〜、そうなんですか。
ところで、脈をとるといえば、やはり手首ですよね。
あれれ、よくわからないなあ。脈が弱いのかなあ。

 

 

根来 血管の位置は人によって多少異なるので、脈が触れる場所を探して少し位置をずらしてみてください。少しだけ強めに押してみるといいですね。
1分間測って回数やリズムを確かめましょう。

 

 

●正しい脈の取り方

 

・基本は手首で測る

Dr.negoro_Ill

手首のとう骨動脈は、手のひら側の人さし指から引いた線が手首と交差したあたりにあります。 左手の手のひらを上に向け、人さし指の延長線上の手首の位置に、右手の人さし指、中指、薬指の3本の指を当ててみてください。 中指で拍動を感じとるようにすれば、無理な力が入らず測定できます

 

 

いし あっ、脈発見!

 

根来 首の頸動脈で測ることもできますよ。

 

 

・首の頸動脈で測る

 

Dr.negoro_Ill

手首で脈をとるときと同様に3本の指をのど仏の横の頸動脈に当てます。 測定する側と逆向きに少しだけ頭を倒すと測定しやすくなります。 手首より脈を強く感じるためわかりやすいはず。 脳につながっている血管なのであまり強く押さえつけないで

 

 

いし 首のほうがわかりやすいかも。
ドク、ドク、ドク、規則正しく打ってます。1分間に63回。

 

 

根来 脈が規則的で、1分間に50から100回くらい拍動していれば正常です。

 

 

いし よかった〜。不整脈のパターンについても知りたいです。

 

 

根来 不整脈のタイプを判断するには、脈のリズムと心電図のパターンが役立ちます。簡単な一覧にしたので、参考にしてみてください。
不整脈のタイプについては連載第78回で解説しているので、合わせてみるとわかりやすいですよ。

 

 

・不整脈のタイプと心電図表

 

Dr.negoro_Ill

 

 

いし 根来教授、心電図で不整脈だけでなく動脈硬化もわかりますか?

 

 

根来 推測できますよ。ただ、心電図の読み方はけっこう技術がいるので、医師によって得手不得手はあります。なので、心電図をとってもらうときは、循環器の専門医にかかるほうがいいでしょう。

 

 

いし 了解です!
さて、「心臓年齢を若くする」の講義も次回でいよいよ最終回ですね。

 

 

根来 では最後に、脈を整えて健やかな心臓になるための秘策を伝授しますよ。

 

 

いし おおっ、それは楽しみ!

 

 

 

それではみなさん、今日も素敵な1日を!

 

 

Dr.negoro_photo

 

 

次回はいよいよ最終回、「脈を整えて、健やかな心臓になるには?」です。お楽しみに!

 

 

取材・文/石丸久美子 撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

「集英社 能登半島地震災害支援募金」のお知らせ

「集英社 能登半島地震災害支援募金」のお知らせ

<前の記事

<前の記事
第79回/命にかかわる怖い不整脈とは?/Dr.根来の体内向上プロジェクト

次の記事>

次の記事>
第81回/脈を整えて、健やかな心臓になるには?/Dr.根来の体内向上プロジェクト

この連載の最新記事

あなたの「慢性炎症」度は?「慢性炎症」を抑える対策は?/根来秀行教授「慢性炎症が万病のもと」

第161回/あなたの「慢性炎症」度は?「慢性炎症」を抑える対策は?/根来秀行教授「慢性炎症が万病のもと」

コロナ感染で細胞が老化し「慢性炎症」を拡大させる!? 負のループの鍵は毛細血管/根来秀行教授「慢性炎症が万病のもと」

第160回/コロナ感染で細胞が老化し「慢性炎症」を拡大させる!? 負のループの鍵は毛細血管/根来秀行教授「慢性炎症が万病のもと」

糖尿病も認知症もがんも引き起こす「慢性炎症」。毛細血管を通じて飛び火します!/根来秀行教授「慢性炎症が万病のもと」

第159回/糖尿病も認知症もがんも引き起こす「慢性炎症」。毛細血管を通じて飛び火します!/根来秀行教授「慢性炎症が万病のもと」

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル