背中に違和感や痛みがあるからと、背中を一生懸命ケアしてもよくならない。そんな人こそ順を追って、背中以外のエリアから筋膜リリースを!
背中よりも先に、体の前側を楽に動かせるようにリリース
背中が張る、反ると痛い、深呼吸すると痛い、胸を張ると痛い、痛くて姿勢を保っていられない…などの訴え。原因は長時間の同じ姿勢、過緊張や歪みが多いのですが、これは肩こり・首こりと同じ筋膜リリース法でも改善できます。
むしろ猫背や巻き肩などの屈曲によって、肋骨や背骨が硬くなり、前側の筋肉が縮まってしまうほうが困りもの。正しい呼吸やよい姿勢をとれるように、まず体の前側にアプローチすることから始めます。(トレーナー酒井大輔さん)
背中の痛みに、肩こり・首こりのリリース法を試してみる
肩や首の痛みの延長であることが多い背中の痛み。同じリリース法で改善されることもあるので、まず試してみて!
【肩こり・首こりを筋膜リリースで改善】
手で横隔膜をほぐす
横隔膜は「膜」とはいえ、れっきとした筋肉です。これが硬いと正常な呼吸ができず、本来と違う筋肉が過緊張し、背中に影響が出ます。まずは簡単な方法で横隔膜をリリースしましょう。
●ほぐしエリア
横隔膜は肋骨の内側をぐるっと囲むように付着しています。みぞおちから脇腹まで、肋骨のきわに沿ったエリアを目安にリリース。
●肋骨の下6カ所をに指を入れ込み各10秒キープ
背中や腰はリラックスして力を抜き、肋骨のすぐ下を片側を3つに分け、合計6カ所を各10秒キープ。指を支点に筋肉全体にテンションがかかり、これだけでリリース完了
教えていただいたのは
酒井大輔さん
Daisuke Sakai
1974年生まれ。全米アスレティックトレーナー協会公認アスレティックトレーナー(NATA-ATC)。数々のスポーツチームのサポート、10年間の船橋整形外科病院勤務を経て、現在は地域密着型のコンディショニングスタジオ「船橋オルトベース」主宰。イオンスポーツクラブのスタッフ育成などにも従事。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/三浦真淑 モデル/SOGYON スタイリスト/鈴木由里香 監修/酒井大輔(船橋オルトベース) 構成・原文/蓮見則子