アンジェリーナ・ジョリーになれますか?

「今まで何人の医師に診てもらいましたか? 卵巣嚢腫は先天的な病気です。ふたりの子どもを産んだときには、もうからだの中にあったはずです。でも、誰も気づかなかったでしょう?」

 

 

自信に満ちたその言葉に、彼の思い込みを訂正する機会を失ってしまった。第二の医師によると、卵巣嚢腫の手術は避けられないことらしい。とにかく、これで手術は確定である。
しかし、最初の医師とは治療方針がだいぶ違った。

 

 

「嚢腫のある右の卵巣は取ってしまったほうがいいでしょう」
最初の医師は、卵巣を残して、中のものを掻きだす手術だと言っていたので、内臓摘出と聞いてにわかに緊張した。

 

 

わたしは「冷静になれ、冷静になれ」、と自分に言い聞かせつつ、前回の反省も込めて、一番気になる点を医師に尋ねた。
「わたしは子宮筋腫で、出血がひどいのが気になっています。こちらの治療はどうなりますか?」
すると、医師はこう説明した。

 

佐々さん_photo

 

「あなたの子宮には、小さい筋腫がたくさんあって、奥にはとても大きなものもあります。これは普通なら、子宮を取る手術になるでしょう」

 

 

前の医師には患部を取り除くだけの手術だと言われていたので、気楽な気持ちで診察を受けたが、まさかの「臓器摘出」話。一気に話は一大事である。

 

 

「しかし、僕は子宮を取ることには反対です。子宮が大腸と癒着している場合が多く、子宮の摘出をするときに、大腸が薄くなってしまうんですね。すると、大腸がんになったときに、助かりにくい……。そんなこと、誰も言わないでしょう?」

 

 

日本一の腕を持つ医師は、日本の婦人科医療にやや懐疑的なようだった。
「ですから、子宮は残して卵巣をふたつ取ってしまいましょう!」

 

 

動揺が隠せない。いきなり卵巣を取って閉経させてしまうなんて、まだ心の準備ができない。
医師の言うことは単純だ。卵巣をふたつ取れば、ホルモンは止まり、生理は止まる。それで貧血も治まるというわけだ。

 

 

「佐々さんは今40代後半ですよね。あと数年で閉経は訪れます。ですから、数年前倒しかもしれませんが、今切ってしまいましょう。卵巣を残しておくと、卵巣がんになる可能性があります」
がんと聞いて、一層衝撃が走る。

 

 

「このままだと、がんになる可能性は何パーセントぐらいあるんですか?」
「200分の1です」
に、200分の1……?

 

 

50パーセントとか、10人にひとりとか言われたら、即決だろうが、200分の1。なんだかすごく微妙だ。でも、がんになる可能性が高いと言われたら、穏やかではいられない。

 

この記事をシェア!

Facebook Twitter Pinterest LINE

この記事をシェア!

Facebook Twitter Pinterest LINE

OurAgeをもっと楽しみませんか?

OurAgeはウェブサイトだけでなく、メールマガジンやfacebook、Twitterでも「とっておき」情報をお届けしています。
ぜひチェックしてください!

OurAge メルマガ会員

会員だけのお得な情報もお届けします!

登録はこちら(無料)
twitter
MyAge / OurAge
  • コメント

    コメントを投稿する

    コメントを投稿する

    post date*

    ニックネーム
    コメント
    To Top