この前、動画サイトを見ていたら、ヨーロッパのとある大学でやった心理学の実験を紹介してたの。
大学生100人にIQテストを受けてもらって、本当の結果とは関係なく、半分の50人には「あなたの得点は平均以上でした」「あなたはIQが高いんですね」「素晴らしいですね」って、すごくほめるんですね。そして残りの50人には、「あなたは平均以下です」「よくこの大学に入れましたね」って、けなします。
で、ここからがおもしろいんだけど、その後、この大学生100人に、あるドキュメンタリーを見せます。その内容は、何不自由なく育ったお金持ちのボンボンが、高級スポーツカーを運転していて、自分の過失で大怪我するというもの。
これを見せたあとに100人に感想を聞いたところ、IQテストで賢いとほめられた50人は、「かわいそうに」って同情的だったのに対して、IQテストでダメ出しされた50人は、「ざまあみろ」的な感想だったんだって。性格悪〰️〰️(ー_ー;)
つまり性格の良し悪しは、もって生まれたものだけでなく、環境が大きく作用するということですね。否定され、自尊心を傷つけられた人は、人に対しての思いやりが希薄になり、ひねくれた性格になるという実験結果。とくに自分より恵まれている人に対しては、より歪んだ悪意ある感情を抱いてしまうというヤバいお話でした。
子どもにしろ、生徒にしろ、部下にしろ、人を育てる場合は、ほめたほうが人はすくすく良い子に育つということです。
しかしながら、なにしても叱らないで、チヤホヤばっかりしていると、脳内お花畑の痛い勘違いヤローが育つ確率が高いから、はっきり言ってそういうやつを世間に放すと、世間様の大迷惑になること間違いなしです。幸せなのは本人だけ。
要は、自尊心を傷つけると性格が悪くなりやすいという話なので、「叱る」にもテクが必要!「怒る」と「叱る」は似て非なるもので、「怒る」は自分の感情をぶつけるもの。「叱る」は間違いを正しく導くためのもの。えらく違います!
「バカだ!」とか「こんなこともできないの!?」とか、ただ相手の存在を否定し欠点だけを追求されたら、なんとか保っている自尊心なんかこっぱみじん です。
褒めるのは簡単だけど叱るのはすごく難しいです。
怒りをぶつけないで、ちゃんと相手に寄り添って、どこが間違ったのか、どうしてこうなったのかを分析して、これからどうすればいいかの解決策、一番できそうなところから希望を明日につなげてあげる、導く知恵と力、何より愛情が必要です。
これを自分にやってあげれば、思いやりのある良い性格になって、焦らず、妬まず、ひがまずで、今日も元気で 飯うま生活だーーー!!
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取材・文/佐藤裕美
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