嚙む回数が減った私たち現代人。
口元の筋肉を動かさずにいると、口腔内の活力がなくなり、歯周病や虫歯も悪化!
筋トレで口元を鍛えれば、口角アップはもちろん、歯や歯茎、全身にもいいことがあるのです。
美のカリスマとしても知られる宝田歯科医院の宝田恭子院長に、
顔の筋力の大切さ、口元を鍛えるエクササイズについて伺いました。
頰がたるむと舌の位置まで変わる!
上の絵に描かれているのは、表情筋のごく一部。
筋肉を鍛えたり、ストレッチしたりすることで、たるみが改善できます。
なかでも、頰の筋肉は口元の筋肉とつながっているため重要。
頰がたるむと口角が下がるのはもちろん、舌の位置まで変わり、より締まりのない口元に。
宝田先生が考案したエクササイズで表情筋を鍛えて!
嚙むだけでもいい筋肉が!
「人の顔には20以上の筋肉があります。
加齢によって口輪筋、笑筋が弱まれば、口元の皮膚は広頸筋に引っ張られて
〝への字〞に見えるようになり、首のシワも深くなります。
それらを防ぐために私が独自に編み出したのが、ここで紹介する口元の筋肉トレーニングです。
この筋トレを行えば、食事をするだけでできてしまうほうれい線も、
なかったことにできますよ」
と言うのは、宝田歯科医院院長の宝田恭子先生。
58歳という年齢を感じさせない、若々しい魅力の持ち主としても知られています。
「詳しいやり方はこのあと解説していきますが、
頰の内側からアイロンでシワを伸ばすつもりで実践するのがポイントです。
どれも日常生活の中で気軽にできるので、根気よく続けてください。
さらに、加齢によるたるみ、シワを悪化させるのが姿勢の悪さです。
口元や首のたるみに関係する広頸筋は、骨ではなく皮膚につく筋肉。
ですから、猫背になって下を向くと自然に垂れ下がってしまいます。
広頸筋は口元から鎖骨まで続き、顔だけで完結しているわけではないので、
姿勢が整っていないと、口元の筋トレを行ったところで十分な効果は得られません。
まずは日頃からよい姿勢を保つよう、意識することが大切です」
口まわりの筋肉が見た目の印象に影響
口のまわりには、印象に影響を与える筋肉が集まっています。
特に大頰骨筋や小頰骨筋、笑筋は、
ほうれい線や口角に深くかかわる筋肉。
衰えると、フェイスラインのくずれ、不自然な笑顔、ほうれい線などの原因に。
次回は、”よい姿勢”について、解説していただきます!
DATA
宝田歯科医院
イラスト/かくたりかこ
取材・原文/上田恵子