体重以上の負荷に抱えている股関節。
その股関節を若く保つには、姿勢や動作などで一か所に荷重がかからないようにすることだと
中村格子先生は言っています。
股関節の負荷を軽減するためにするべきことがもうひとつあるのだそうです。
股関節を若く保つポイントは体の使い方と筋力アップ
「股関節はそれ自体を鍛えることはできません。
鍛えるべきはまわりの筋肉。
例えば、お尻の筋肉はすべて股関節を動かすためにあるんですよ。
それ以外の用途はゼロと言ってもいいくらい。
一日中長く座っていると、殿筋を動かさずにいるので、
筋力が低下していきます。
その結果、股関節の動きもにぶくなるわけです。
何より、殿筋を使わないとお尻が垂れてしまうので、
ボディイメージも悪くなりますけどね。
殿筋をはじめ、股関節まわりの筋肉を鍛えることはとても大切なんです」
股関節を動かす筋肉は実にさまざま(下の図を参照)。
これらの筋力をアップすることは股関節を若く保つこと。
逆に股関節に痛みがあるとこれらを動かさなくなり、
筋力が落ちていってさらに股関節がかたくなるという悪循環に。
そんなループに陥らないために、正しい体の使い方を身につけましょう!
●股関節を動かしてくれる主な筋肉
股関節には、たくさんの筋肉がかかわっています。
腸腰筋など腰や頸椎につながるものもあれば、
太ももの筋肉は膝につながっていて、かなり広範囲。
大小さまざまな筋肉が組み合わさって、
股関節の複雑な動きを生み出しています。
●股関節の動きと角度
球関節である股関節は複雑な動きが可能。
基本は上のような運動方向ですが、
実際にはふたつ以上の動作を同時に行っていることがほとんど。
まさに三次元の動きができるのです。
股関節の仕組みをしっかりと学んだところで、
次回は日常生活でできる「股関節を若く保つプチ習慣」を紹介していきます。
撮影/小山志麻 矢部ひとみ ヘア&メイク/木村三喜
構成・原文/蓮見則子