実は栄養豊富なたらこ。ただし、塩分量の多さには要注意!
北海道の旅のご報告、第2弾です。前回は羽田から道東の帯広に飛びましたが、今回は千歳空港から車で1時間くらいの、北海道南西部に位置する、白老町(しらおいちょう)という町に行ってきました。
南側には太平洋、北側には山々が連なるという静かな町。古くから先住民族のアイヌの人々が豊かな文化生活を育んできた場所です。2020年には、国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設という、3つの施設によって構成される、民族共生象徴の空間「ウポポイ」がオープン。アイヌ文化の発展・復興・創造の拠点となっています。
民族共生象徴の空間「ウポポイ」は、白老町のポロト湖のほとりにあります
「ウポポイ」とは、アイヌ語で「(大勢で)歌うこと」という意味だそう。豊かな自然に抱かれたポロト湖のほとりで、アイヌ文化の多彩な魅力に触れることができます。今回、私もウポポイを訪問し、食事をしたり、伝統刺繍を体験したり、唄や舞踊も鑑賞してきました。
アイヌの住居、チセが再現されたエリア。アイヌの伝統的な生活空間を体感できます
さて、続いて訪れたのは、白老町にある虎杖浜(こじょうはま)。こちらには「たらこ」の加工業者が集結しており、たらこの産地としてよく知られています。
たらこは、お好きな方が多いですよね。どこのコンビニでも、おにぎりの具材として「たらこ」は常に上位にランクインしていますし、パスタ店でも人気メニューとなっているところが多いですね。そのままご飯のお供にしてもおいしいし、いろいろな料理にも使える、私たちの家庭の冷蔵庫にも欠かせない食品です。
一般的に流通しているたらこは、海外で漁獲したものを冷凍し、日本国内で解凍して塩蔵加工することが多いそうですが、虎杖浜で製造されているたらこは、地元、前浜で漁獲されたもの。10月から翌年2月頃にかけて漁獲される、スケソウダラの卵巣を塩蔵加工して出荷しています。虎杖浜のたらこは新鮮な風味が逃げないよう、各加工業者が独自の塩蔵方法で漬け込んでいるそうです。
天然塩と天然水のみで漬けたたらこは、見た目もふっくらとしています。今回、「かんばら水産」さんにおじゃまして、お話を聞いてみました。蒲原社長は「さらっとした味わいと、粒子の細かさが特徴です」とおっしゃっていましたが、さっそくいただいてみると、粒子の細かさは確かに感じましたが、味わいは「さらっと」と言うよりはコクがあって、濃厚な味わい。ご飯に乗せたら「もう一杯!」となりそうな絶品です。
私の右側が「かんばら水産」の蒲原社長。左側は、今回の旅のコーディネートをしてくださったスタッフ
たらこの栄養はあまり語られることがないですが、実は、私たちの体にとって必要な、さまざまな栄養が含まれています。タンパク質をはじめ、代謝をサポートするビタミンB群、免疫力の維持に欠かせないビタミンD、抗酸化作用がありアンチエイジングに役立つビタミンEなど。亜鉛や鉄といったミネラル類も含んでいます。
ただし、塩分量が多く、プリン体も多く含むため、食べすぎには注意してくださいね。
今日はたらこのソースを使った冷たいパスタをご紹介します。
たらことホタテの冷製パスタ ~たらことしょうゆの和風味で~
【材料】
ホタテ貝柱:5個
枝豆:4~7さや(約20g)
トマト:適量
大葉:3枚
パスタ(スパゲティ、リングイネなど):200g
<たらこソース>
たらこ:1腹(約100g)
しょうゆ:20ml
オリーブオイル:30ml
レモン汁:適量
こしょう:少量
【作り方】
①たらこソースを作る。たらこは薄皮に縦に切り目を入れ、スプーンなどで中身を取り出す。しょうゆ、オリーブオイル、レモン汁を加えて混ぜる。こしょうで味を調える。
②ホタテ貝柱は1.5~2cm角に切る。枝豆はゆでてさやから取り出しておく。トマトは食べやすい大きさに切る。大葉はせん切りにする。
③パスタはパッケージの指示通りにゆでて、冷水にとり、ザルに上げてよく水気をきる。
④ボウルに①のたらこソースを入れ、③のパスタ加えてあえ、ホタテと枝豆も加えて軽く混ぜる。混ざりにくいようであれば、オリーブオイル少々(分量外)を加えて混ぜる。
⑤④を皿に盛り、トマト、大葉をのせる。
※カットしたたらこ(材料外・適量)をトッピングすれば、さらにたらこのおいしさがたっぷり味わえます。