「苦味」が美味しい春先に。+パープルでシックに決まる大人のサラダ
4月が旬の野菜の1つに、クレソンがあります。アメリカでは、「ウォータークレス」と呼ばれているこの野菜、スーパーマーケットではたいがい手に入ります。日本で見かけるクレソンとまったく同じで、チャイナタウンでもよく見かけます。クレソンはビタミンA、ビタミンC、ベータカロテンが豊富!
日本では「ステーキの隣に添えてあるアレ」と思われがちですが、アメリカでは「添え物」だけではなく、様々に調理して食べられています。独特の苦みがありますが、私は比較的食べやすい苦みかと思います。濃いグリーンが料理に映え、雰囲気が出るのも嬉しいですね。日持ちがしないので、買ったらなるべく早く食べることをお勧めします。
春先は淡いグリーンのものも多く見かけます。日本では「つけ合わせ」として少量の束で売られていることが多いクレソンですが、こちらではどっかりと大きな束で売られています。味わいに存在感があるので、少量の束でもサラダなら一人前1束くらいで十分に味わいを楽しめます
マイクログリーンが旬の春先は、クレソンも若芽の状態のものが出ています。こちらは、「ベイビーウォータークレス」の名前で売られていたクレソン。柔らかくて見た目可愛いので、トッピングにちょっと使うとお洒落!サラダにしたり、あとは少量ずつ生ハムで巻いても手軽でしゃれたオードブルになります。
ベビーウォータークレスなど若芽の葉野菜は普通の葉野菜より栄養価が高いので、見かけたら是非積極的に取り入れましょう
クレソンのビタミンを効率よくとるには、生で食べるのが一番。こちらは、クレソンと紫キャベツとアスパラガスのサラダです。紫キャベツは千切りにしてざるにあげ、塩を少し降ってしばらくおいて、しんなりさせます。クレソンは、太い茎を除いて食べやすい大きさに分けておきます。アスパラガスは根元の硬い部分を取り除き、斜め切り。写真のものは柔らかかったので生ですが、固さが気になるなら10秒くらいさっと塩ゆでしてもいいです。
ドレッシングは、普通はオリーブオイルを使いますが、これは塩胡椒とレモン汁、粒入りマスタードのみにしてみました。オリーブオイルを入れた方が美味しいかもしれませんが、他のおかずにオイルを結構使っている時は、サラダはオイルなしというのもアリだと発見。ドレッシングにはオイルを使わなきゃ、という固定概念を臨機応変に外してもいいと思います。
鮮やかなグリーンとパープルの組み合わせはやはりシックで、見た目も味わいも大人向けのサラダになります
緑がにぎやかに集う、春の水辺のようなスープはいかが?
クレソンにいろいろな緑の野菜を加えたスープはいかがでしょう。これは、セロリ1本とズッキーニ1/2本をスライスし、ひたひたのお湯でまず5分ほど茹でます。そこに塩胡椒を投入して味付け。クレソン(太い茎をはずしたもの)1つかみ、バジルはそれよりやや少ない量を鍋に入れて、葉っぱに水気がいきわたる程度にざっと混ぜます。熱いうちにブレンダーに移し、キュウリ1/2本とレモン汁大さじ1を加えてドロドロに。すぐ鍋に戻して温め直し、ちょっと沸々いってきたら火を止めます。ここまで一気にやることが、きれいな緑に仕上げるコツ。
加熱を最低限に抑えてさわやかさを生かした温かいスープ。緑の野菜大集合!
お皿に盛り付けてから、クレソンの葉っぱと刻んだピスタチオをトッピングしました。いかにもからだによさそうなスープでしょう?トッピングにはベビークレソンを使いました。普通のクレソンを使う時は、量はこの半分くらいでいいと思います。
相性の良いステーキには、アボカドと一緒に緑のトッピングづかいで新鮮な味覚に!
クレソンと相性がいい食材といったら、やっぱり牛肉は欠かせません!でも、いつもステーキの横に置いているだけではちょっとワンパターンですよね。そこで、ステーキを焼いてから横にスライスして、そこにクレソンとアボカドを混ぜたものをはさんでミルフィーユ風にしてみました。
周りに散らしたのはクレソンの葉っぱ。クレソンと牛肉はやっぱり黄金のバッテリーですね!
ステーキの大きさにもよりますが、1人前に大してクレソンは一つかみより少し少ない量、アボカドは1/2個です。アボカドはざっとつぶしてから、レモン汁を少しかけました。それをクレソンと共にフードプロセッサーでざっと混ぜました。
ステーキはフィレミニョンを使いましたが、他のステーキ肉でもあうと思います。スライスするのが面倒なら、上にのせるだけでもいいでしょう。ステーキを焼く時に塩胡椒を多めにするので、アボカドとクレソンのミックスには塩胡椒しません。アボカドのねっとりした食感が加わり、クレソンの味も生きていて、ステーキをいつもと違う気分で食べたい時の選択肢になると思いました。
ちなみに、私はステーキはフライパンで焼きます。フライパンはオイルを少しだけしいて、やや強めの中火で煙がたつくらいまで待ちます。ステーキ肉(室温に戻しておいてくださいね)の片面に塩胡椒をし、塩胡椒した面を下にしてフライパンに置きます。上の面にも塩胡椒し、下半分に火が通るまで待ちます。ただ、フィレミニョンのように高さがあって小さいお肉は、下半分に火が通るまで待っていると焼き過ぎになってしまうので、底が十分焼けた時点でひっくり返します。だいたい1分くらいしたら蓋をして、火を弱めてさらに2分。火をとめてアルミフォイルに包んでさらに2分。お肉の大きさと好みの焼け具合によって、時間を調整してください。盛り付けの時は、周囲にミニトマトを加えると可愛い感じになります。
◆ニューヨークから、毎月ZOOMでクッキングクラスをしておりますが、日本からもご参加いただけます。
4月は、日本時間で25日日曜日午前10時から11時です。テーマは「GI値の低い食材で内臓脂肪を減らす食事」。現在、そのダイエットを3週間限定でチャレンジしています。当日は、そのダイエット最終日の前日ですので、この3週間でつくってみた料理の中から、これはお勧め!というものを3品ご紹介します。このダイエットに興味がなくても、鶏むね肉のパサパサを絶対感じないですむ食べ方を知りたいという方、鶏むね肉のレパートリーを増やしたいという方にもきっと役立つと思います。ご興味のある方は、プロフィール内のメールにご連絡いただけましたら、詳細お送りさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。