ニューヨークは夏時間に変わり、日差しもだいぶ春めいてきました。
春のお楽しみの1つは、皮つきタケノコが出てくること! といっても、ここNYでは、どこでも買えるわけではなく、チャイナタウンなど限られたところでしか買えません。もちろん、日本でいただく採れたてのタケノコにはかないませんが、それでも皮つきタケノコならではの独特のうまみやほのかなえぐみを味わえるのは春だけ! 普段は水煮のタケノコを日本食料品店で買うのですが、皮つきタケノコが手に入るうちはなるべく皮つきを買うようにしています。
タケノコはむくみの解消に役立つカリウムの他、食物繊維、たんぱく質、亜鉛を含んでいます。亜鉛が不足すると貧血、皮膚炎、免疫機能障害を起こす可能性があるとか。タケノコは腹持ちがいいですが、カロリーと炭水化物は低いので、ダイエットにも向いていますね。
皮つきタケノコは春の味覚!とれたてのタケノコが食べられたら最高ですね!
タケノコの料理といえば和食か中華が定番ですが、ここでは洋風の食材と組み合わせた美味しいレシピをご紹介したいと思います。皮つきタケノコでなくても、水煮のタケノコでも美味しくできますので、お試しくださいね。
まず、タケノコ入りサラダ。タケノコを薄くスライスし、細く切った黄色のパプリカ、そして春菊と合わせて春らしい彩りにしました。ドレッシングはオリーブオイル、バルサミコビネガー、塩胡椒に、細かくたたいたアンチョビを加えました。タケノコが比較的淡白な味なので、ちょっとパンチがきいた味があった方がいいのではと思ってアンチョビを入れたのですが、これが大正解! タケノコとアンチョビ、今まで組み合わせたことなかったのですが、新しい発見でした!
タケノコのグリルも美味しいですね。タケノコは塩胡椒してオリーブオイルをまぶし、グリルパンで焼きました。筋がつくまでグリルすると、見た目にもいい感じになります。
グリルパンがなければ、普通のフライパンでうっすら焦げ目がつくまで焼いてください
グリルした後は、ジェノベーゼソースと和えてみました。タケノコとバジル、なかなか相性がいいと思います。
ジェノベーゼソースはまず、松の実大さじ2強、オリーブオイル1/3カップ、ニンニク小1かけ、塩胡椒少々をフードプロセッサーに入れてドロドロに混ぜます。お好みで、粉チーズを加えてもいいです。その後、さっと洗って水気をとったバジルを1・5つかみ加え、さらにドロドロに混ぜました。このソースの量とこのタケノコの量ではソースが半分余るのですが、ソースは最低このくらいの量がつくりやすいと思います。あまったソースはパスタに使いました。
ジェノベーゼソースをつくるほどバジルがない、あるいはソースをつくるのが面倒な時は、グリルしたタケノコを盛り付けて、上に刻んだバジルの葉っぱをのせただけでも美味しいです。日本でしたら山椒の若芽をつみとった木の芽を使うところでしょうが、その代わりにバジル!木の芽なら日本酒か焼酎、バジルならワインがあいます。
バジルの葉っぱは、盛り付けたタケノコの上でキッチンバサミでカットしました
タケノコといえば、定番になっているエスニック・メニューもありますよね。
タイ料理のレストランで、ココナッツミルクカレースープを食べた時にタケノコが入っていて美味しかったので、家でタイ風ココナッツミルクカレースープをつくる時もタケノコを入れるようにしています。今回はタケノコが主役なので、具をタケノコ、赤のパプリカ、鶏もも肉に絞りました。やっぱりこのスープと一緒に食べるタケノコは美味しくて、是非お試しいただきたいです!
タケノコとスープを一緒に味わうのがお勧めです! 具はお好みで変えたり足したりアレンジしてみてください
ニンニク小1かけ、生姜小1かけはみじん切りにし、ココナッツオイルで炒めます。ココナッツオイルがなければベジタブルオイルやオリーブオイルでもかまいません。みじん切りにした玉ねぎ1/4個分を加えて、たまねぎが透き通るまで炒めます。そこに、タイのカレーペーストを小さじ1/2入れてさらに炒め、鶏もも肉を加えて表面が白っぽくなるまで炒めます。水をひたひたより少し少なく入れ、ブイヨンを加えます。煮立ったら、タケノコと赤パプリカを加え、弱火で15分くらい煮詰めます。その後、ココナッツミルクを大さじ6くらい、レモン汁大さじ1、塩胡椒各少々を加え、さらに10分煮込んだらできあがり。味をみて、ミルクや塩胡椒が足りなければ足してくださいね。辛さも、辛いのが好きな方はカレーペーストをもう少し多くしていいと思います。
タケノコが主役なので、タケノコは大きめに切りましたが、切り方はお好みで変えていただいて結構です。赤パプリカの代わりにニンジンでもいいのですが、おしゃれにみえるためにはコントラストがはっきりしたきれいな色の方がいいと思い、赤パプリカを使いました。最後はやっぱり緑のトッピングがほしいですね。もちろんパクチーでもいいのですが、ここでは春菊の葉っぱを飾ってみました。お好きなハーブで、春の味覚をお楽しみください!