「ちりめんじゃこの山椒煮」で元気のおすそ分け!
こんにちは、料理研究家の山田玲子です。
今日は、一年に一度、この時期ならではのお楽しみ、「山椒」を使った「ちりめんじゃこの山椒煮」をご紹介します。
ちりめんじゃこは、水揚げしたイワシ類の稚魚を塩ゆでし、天日干しをしたもの。せいろに広げて干している様子が絹織物の縮緬(ちりめん)に似ていることから名づけられたとも言われ、「縮緬雑魚」と書くこともあるようです。
生徒さんからは、「しらすと何が違うの?」という質問をよく受けます。確かに、「しらす」と「ちりめんじゃこ」、どちらも「鰯の稚魚を使った食材」。疑問に思われる方も多いでしょう。
地方によっても呼び名は異なるようですが、どうやら一般的には、乾燥の状態によって呼び方が変わるようです。釜揚げしたものが「しらす」で、「しらす」→「しらす干し」→「ちりめんじゃこ」の順に乾燥度が高くなっていきます。
こうした小魚の魅力は、頭からしっぽまるごと食べられるので、魚の持つ栄養を余すところなく摂取できること。カルシウムが豊富ということはみなさんよくご存じでしょう。
実は、カルシウムはあまり吸収率がよくないのですが、カルシウムの吸収を促してくれるビタミンDも多く含むというから嬉しいですね! さらに、カルシウムとともに骨を作るのに欠かせないもうひとつの栄養、タンパク質も一緒に摂取できます。
また、ちりめんじゃこはイワシの稚魚ですから、イワシなどの青魚に多く含まれると言われるDHAやEPAも豊富。代謝を促すビタミンB群もとれます!
と、こんなに栄養豊富なちりめんじゃこ。常備して、ぜひ毎日の食卓に登場させたいですね。
いろいろな料理に使えますが、山椒の実が収穫できるこの時期、私は毎年「ちりめんじゃこの山椒煮」を作っています。
ちりめんじゃこの山椒煮
材料
ちりめんじゃこ 150~200g しょうゆ 50ml
酒 100ml 山椒の実 大さじ1
作り方
鍋に酒としょうゆを入れて火にかける。沸騰したら、じゃこを一気に入れて中火に。
少し鍋底が焦げるくらいまで、かき混ぜながら火を入れる。途中で山椒を入れる。
※山椒の実がなければ粉でもOKです。
山椒の実の独特の香りをかぐと、初夏の爽やかな気分が高まりますね。
私はこんな風に、竹皮に包んで毛筆で一言添え、お友達や日頃お世話になっている方へのちょっとしたプレゼントによく使います。こういった常備菜が冷蔵庫にあるとちょっと嬉しいものですよね。
健康効果たっぷりの「ちりめんじゃこ」。爽やかな香りとともに、周りの人たちにも「元気のもとのおすそ分け」をしてみませんか?
山田玲子公式HP http://www.reiko-cooking.com/