お話をうかがったのは
岡田 隆さん
Takashi Okada
日本体育大学体育学部准教授(運動器外傷学研究室所属)。理学療法士。日本体育協会公認アスレティックトレーナーであり、自身もボディビルダーとして活躍。近著に『骨格バランス改善メソッド』(ナツメ社)など
股関節と脚を柔軟にして颯爽とした歩きに
実は遠目年齢を決めるのは〝歩き方〞。ずり足やポテポテ歩きは股関節が硬くなり、腸腰筋が衰えている証拠。ここの柔軟性を高めることが第一歩!
日常のたるみ・老け姿勢 4
猫背で歩幅が狭いずり足…
ポテポテ歩行
股関節の柔軟性と
腸腰筋がポイント!
「歩幅が狭く、脚を上げない、ずり足歩行をしていると、ちょっとした段差でつまずきやすくなります。心当たりのある人は、股関節が硬く、腸腰筋が衰えている可能性大。まずは脚上げチェックで老化具合を確認して、柔軟性と筋力アップから始めましょう」
脚上げチェック
ゆっくり膝を上げる
ことができますか?
最近、ちょっとしたことでつまずく…という人は、きちんと脚を上げて歩いていないのかも。膝を腰の高さまで上げられますか? フラフラせずに、ゆっくり上げられるかチェック!
腰の高さまで
ゆっくりアップ!
正しい姿勢で立ち、左右の手をそれぞれのそけい部に当てます。左膝を腰の高さ、太ももが床に平行になるまで上げて、下げます
右脚も同様に
フラフラしないで
続いて、右脚も同様に。4拍数えながら上げ、4拍で下ろす要領で、ゆっくり行うのがコツ。フラフラせずにできればOK!
次ページに腸腰筋のストレッチ法をご紹介します。
ここに効く!
歩行時にも
腸腰筋が活躍!
膝を上げる、後ろに蹴り出す、など歩行の動作に腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)が活躍。イラストは横から見た図。ここの柔軟性と筋力保持が重要。
伸ばす
スムーズな歩行を促す
腸腰筋をストレッチ!
颯爽とした歩行には、股関節と腸腰筋を柔軟に保つことが必須。後ろ脚の大腿部が後方に伸ばされることで、大腿骨に付着する腸腰筋も伸ばされます。これにより、硬くなった腸腰筋の柔軟性を養い、筋トレ効果も期待できます。
1
右脚を一歩前に
右脚を前に踏み出し、膝を軽く曲げ、後ろ脚を伸ばします。両手は頭上に伸ばし、手のひらを下にして左右の指を組みます
2
後ろ脚を伸ばす
前に出した右膝を曲げ、後ろ脚をさらに伸ばします。後ろ脚の膝は曲げず、股関節前にある腸腰筋が伸びるのを意識して
3
上体を
右後方に倒す
下半身はそのままに、上体だけをひねりながら右後方に倒し5秒キープ。左脇腹から左の腸腰筋を伸ばして、元に戻します
4
左右同様に
左脚も同様に、上体をひねりながら左後方に倒し5秒キープ。右脇腹から右の腸腰筋を伸ばします。3→4を3セット
撮影/城 健太 ヘア&メイク/木下庸子 モデル/栗本奈央 スタイリスト/鈴木由里香
イラスト/かくたりかこ
取材・文/山村浩子