体型がくずれたり、太りやすくなったり、体に痛みが出たり…。これらは筋肉のアンバランスが大きな原因。「リセットトレーニング」で筋バランスを整えて、均整のとれたボディと痛まない体にチェンジ!
使いすぎの筋肉は緩めて、
使えていない筋肉は強化を
運動をしているのに痩せなかったり、気になる部分のお肉がなかなか落ちなかったり。これは"筋肉のアンバランス"が大きな原因と話すのが、パーソナルトレーナーの佐久間健一さん。
「筋肉量は加齢とともに減っていきますが、特に姿勢を支える筋肉から落ちていきます。すると骨盤が後ろに傾いたり、背中が丸まりやすくなります。骨盤が真っすぐ起きていれば下半身の筋肉がまんべんなく使われるのですが、骨盤が後傾すると太もも外側、膝上やふくらはぎの筋肉ばかりが使われ、その筋肉は太くなっていきます。また、背中が丸くなって巻き肩になると、脇の筋肉が縮まって肩が上がり、筋肉が盛り上がってしまいます。このような筋肉のアンバランスが生じると関節に負担がかかるため、肩や腰、膝などあちこちに痛みも生じやすくなります。筋肉が使えていない部分はたるんで体型がくずれ、基礎代謝も落ちるので太りやすくもなってしまいます」
このようにデメリットだらけの筋肉のアンバランスを改善できるのが「リセットトレーニング」。
「リセットトレーニングは、使いすぎの筋肉は緩めて使えていない筋肉を目覚めさせ、整った体に戻すトレーニング。使いすぎていた筋肉を緩めると、使えていなかった筋肉が自然と使われ、筋バランスが整って均整のとれたボディに。使われる筋肉が増えて基礎代謝も上がり太りにくい体に変わります」
次ページの写真は、アラフィフ女性の多くが使えていない筋肉と、使いすぎの筋肉。
使えていない&使いすぎの筋肉はどのあたり?
使えていない筋肉、
使いすぎの筋肉はココ!
肩甲骨を下げる筋肉→使えていない
肩甲骨を下げる筋肉は衰えやすく、衰えると巻き肩になるため脇の筋肉が縮んで肩が上がりやすくなり、肩が盛り上がったり、肩コリの原因にも
肋骨を引き上げる筋肉→使えていない
背すじを伸ばす役割がある肋骨を引き上げる筋肉も、使われず衰えがち。肋骨が下がると息を吸いにくくなり血流が低下。疲労や冷え、コリの原因にも
骨盤を真っすぐに立てる筋肉→使えていない
加齢とともに骨盤を真っすぐ立たせる筋肉は衰え、骨盤が後傾しやすくなります。その結果、下半身の筋肉が偏って使われ脚が部分的に太くなりやすく
前もも・外もも→使いすぎ
骨盤が後ろに傾くことで過剰に使われてしまうのが、前ももや外ももの筋肉。歩くときにもここばかりが使われ、筋肉が張り出して太くなってしまいます
ふくらはぎ→使いすぎ
骨盤が後ろに傾くと、ふくらはぎの筋肉も過剰に使われるようになります。筋肉が偏ってつき、ボッコリと張り出して太くなります
5つのステップで行うリセットトレーニングは、次回にご紹介します。
「5つを順番通りに行いましょう。1日1セット、多くても2セットまでにし、最初の2週間は毎日行い、その後は週3日でOK。2カ月続ければボディラインが変わり、筋肉の正しい使い方を体が覚えるので、やめてもかまいません。やりやすい時間に続けて」
撮影/城 健太 ヘア&メイク/木下庸子 スタイリスト/程野祐子 モデル/島村まみ 取材・原文/和田美穂