骨折しない体をつくるには、骨力、筋力、バランス力、受け身力…4ステップのエクササイズが大切です。連載⑱での骨力と筋力を強くするエクササイズに続いて、今回はStep3のバランス力とStep4の受け身力を強くするエクササイズをご紹介します!
強い骨プロジェクト⑳
Step 3
バランス力強化
静的な姿勢の保持や不安定な体勢を立て直す、バランス感覚を強化!
ランジ
片脚を前に踏み出し、着地と同時に上体を落とすトレーニングです。太ももとお尻の筋肉を強化するとともに、脚を一歩前に出すときに股関節の柔軟性が必要で、これによりバランス感覚を養うことができます。
手を腰に当て、片脚を大きく1歩前に踏み出します。上体の姿勢はそのまま、膝は軽く曲げてOK
ゆっくりと息を吐きながら、前に出した脚と後ろ脚の膝を、ともに90度くらいに曲げます。息を吸いながら元に戻る動作を5~10回
股関節ストレッチ
股関節が硬くなると、とっさの動きがとれなかったり、くずれた姿勢を立て直せなかったりして、転倒のリスクが高まります。一日中座りっぱなしの人などは特に股関節が硬くなりがち。ストレッチで柔軟性を高めておきましょう。
片脚をできるだけ大きく前に出します。体を軽く上下に揺すって、後ろ脚の太もものあたりを伸ばし、股関節をストレッチします
次ページでは、Step4受け身力強化のエクササイズをご紹介します。
Step 4
受け身力強化
転んだときの手首への負担を最小限にとどめるために"受け身"の練習を!
壁の衝撃吸収
日常生活では「手で体を支える」動作をあまりしないので、意外なほど手首はもろいものです。よろけて何かに手をつくとき、肘を伸ばしたままだと、負担がすべて手首にかかります。壁を使って、衝撃を吸収する練習をしておきましょう。
壁から腕の長さ分ほど離れて立ち、壁に向かって倒れ込みます。両手で体を支え、手をついた瞬間に肘を曲げて衝撃を吸収します
両手で壁を押して体を元の位置に戻し、手をたたきます。続いてまた壁に倒れ込む→元に戻って手をたたくという動作を5回続けます
床での衝撃吸収
肘を曲げて衝撃を吸収する練習を、床でもやってみましょう。腕立て伏せのような姿勢をとり、倒れ込んだ瞬間に腕をしなやかに曲げます。実際に試してみると、腕だけで体重を支えることの難しさを実感します。
両手を床につき、両膝を曲げます。その姿勢から、腕の力で体を押し、一瞬手を床から離します
倒れ込んで、手を床についた瞬間に腕を曲げます。そしてまた腕の力で体を起こす→倒れ込むという動作を5回繰り返します
次回からは、骨を強くする食事についてご紹介します。
撮影/横山翔平 ヘア&メイク/川瀬輝美 モデル/田熊ゆい 構成・原文/山村浩子