こんにちは、ミーナです。今回「美骨」の秘訣を教えてくださるのは、安藤和津さん。ずいぶん昔のことになってしまうのですが、サウナで安藤さんをお見かけしたことがあり、そのスタイルの良さと肌のツヤツヤぶりを羨ましく思ったことが・・・とても、年上の方とは思えませんでした。運動、食事と、ちゃんとメンテナンスされてるからなんですね。
年齢を重ねて、ますます姿勢よく、はつらつと!
先輩に教えてもらう!
美骨の秘訣
体を支える骨の健康は、女性ホルモンが減少するOurAge世代から急速に変化します。それを乗り越えて、しなやかに若々しい体を維持している3人の先輩にその秘訣を伺いました。
まさにOurAge世代からの日々のエクササイズと食事法がキーポイント!
今回は、生活に食事や運動を上手に組み込み、しなやかボディを維持している安藤和津さんの「美骨の秘訣」をご紹介します。
介護首やぎっくり腰も自分で体を動かすことで克服!
介護でボロボロになった体。ストレッチや生活を工夫することで、今はしなやかボディに。食事、水、運動が骨美人の秘訣です。
安藤和津さん Kazu Ando
しなやかな関節維持には
毎日のストレッチを
手を広げ、左右の肩甲骨を寄せるストレッチは猫背の予防に。「65歳になったとき、区の高齢者保健センターから介護保険の書類が届きました。自分がもうそんな年齢になったことに愕然。奮起して、柔軟な関節を維持する努力をしています」
食事も運動も生活に組み込む工夫を!
「私の50代は、まさに実母の介護の日々。8年間の介護生活が終わったときには、すっかり〝介護首〞になっていました」(安藤さん)
介護首とは、介護時に前にかがむ姿勢が多いため、首が前傾して固まり、痛みが出たり、可動域が制限される頸椎の症状のこと。
「これに加え、ぎっくり腰、腕が上がらないなど、当時の体は本当にボロボロでした。マッサージなどに行っても、肩甲骨のところに指が入らないほど、体はコチコチに固まっていました」
しばらく整体やマッサージに通っていた安藤さんですが、そのうち、これは自分で体を動かしたほうがいいのでは? と思うように。
「他力本願をやめて、簡単にできるストレッチやエクササイズ、姿勢に気をつけるなど、日常生活でできることを取り入れるようになりました」
特に最近のお気に入りがMBTシューズ。正式名称はマサイ・ベアフット・テクノロジーといい、アフリカのマサイ族が裸足で歩く仕組みを取り入れた靴です。靴底をあえて不安定に加工し、特にかかとの部分が沈み込むようにできています。
「そのため、履いた瞬間から背筋が伸び、それを維持しながら、かかとで着地して、足裏をきちんとローリングさせないと歩けないのです」
これで歩くだけで、全身の関節が正しいポジションになり、インナーマッスルを強化、消費カロリーの増加でダイエット効果も。腰痛や肩コリの改善にも役立つというもの。
「以前はジムに通っていたこともありますが、最近はとにかく忙しくて…。これなら、わざわざ時間をとらなくても、仕事の移動中、スーパーに買い物に行くときに、同時にエクササイズができるというわけ。継続のポイントは生活の中に上手に組み込むことです」
こうした地道な努力の積み重ねで、体の不調を克服。骨密度は年齢平均よりも優秀という結果が!
「骨の質が良好なのは、昔から骨によいとされる食べ物、例えば、乳製品、海藻、納豆や豆腐などの大豆製品が大好きで、よく食べていたからかもしれません。これに加え、昔からこだわっていたのが水です」
現在は抗酸化作用があると話題の水素水を導入。
「人間の体のほとんどが水でできているのですから、摂取する水はとても大切です。毎日の細胞を作っているのは食事と水。私が介護時代に睡眠2時間だったのに、倒れず、いい骨質と肌状態を保っていられたのは、良質な食事と水のおかげだと思っています」
最近は便利なファストフードや惣菜などが手軽に買えますが、安藤さんは〝本物〞の食材にこだわり、漬け物や調味料なども、できる限り手作りを実践。化粧品もオーガニックコスメを自分でプロデュースしています。
「アワエイジ世代は自分をリセットする最後のターニングポイント。ここでしっかり自分と向き合うことで、その後の20〜30年に違いが出ます。同じ古い物でも、ガラクタと骨董品は違います。私は付加価値がついた〝本物〞の骨董品になりたい。新しい(若い)ものにはない〝味〞のある、〝若い頃よりも素敵ですね〞と言われるような大人の女性を目指しています」
MBTシューズは骨格を整え、筋トレ効果も抜群
MBTのスニーカーを履いて、背筋をピンと伸ばして、颯爽と歩く安藤さん。
「骨の健康には、骨自体の質と骨格の維持があります。それには、毎日の食事を見直し、軽い運動を日々の生活に無理なく組み込むことが大事です」
profile
1948年生まれ。エッセイスト。NHKやCNNのキャスターを経て、TVやラジオでコメンテーターとして活躍。教育、食、介護体験などをテーマに講演も行い、文科省、厚労省の審議会委員も務める。夫は俳優で映画監督の奥田瑛二さん、長女は映画監督の安藤桃子さん、次女は女優の安藤サクラさん
次回は、骨、筋肉、そして心までも柔軟に保っている、ヨガインストラクターのチエさんの「美骨の秘訣」をご紹介します。
撮影/梅川良満 ヘア&メイク/宮沢かおり スタイリスト/松田綾子(オフィス・ドゥーエ)
取材・原文/山村浩子