肌寒い季節になってきましたね。
今日は女性の不定愁訴とポカポカ温まる炭酸のお勉強です。
これからの季節、「温活」をスタートする人も多いのでは。
それもそのはず。女性で冷えを感じる人は男性の5倍なのだそう!
さらに、肩こりや腰痛、めまい、頭痛、イライラ、不眠などの「不定愁訴」も女性に起こりやすい症状。
かなりの冷え性の私も、あれこれ、実感しております。
それはなぜなのでしょうか。
花王のセミナーにて、渡邉賀子先生に教えていただきました。
渡邊先生は北里研究所で、日本で初めて「冷え外来」を開設し、冷え性の診断と治療を行う冷えのプロフェッショナル。
不定愁訴、それは、ホルモンとの関係にありました。
女性にはエストロゲンが分泌する「卵胞期」とプロゲステロンが分泌する「黄体期」が月経の間に交互にやってきます。卵胞期は心身が安定し、体調もいい状態。黄体期は不安やイライラ、頭痛や腹痛などが起こりやすくなります。
「ずっとエストロゲンばかり出てくれればいいのに……」と思ってしまいますが、出るどころか閉経以降は激減! 50代以降はまるで
「ノー女性ホルモン」状態
なのです!
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
しかし、さすがは先生。女性の健康力を高める方法はちゃんとあるとのこと。
それは
自律神経トレーニング
自律神経がトレーニングできる?? と一瞬耳を疑いましたが、それは意外と簡単なことでした。
では、その気になる「自律神経トレーニング」を発表します!
と、その前に。
なぜ「自律神経」が不定愁訴緩和に重要なのか、勉強しておきましょう。
自律神経は、生きていくためのあらゆる機能を司っていて、交感神経、副交感神経のスイッチがうまく切り替わることによって身体は正しく機能します。女性ホルモンの低下により、この機能にも乱れが生じ、不定愁訴が引き起こされるというわけです。
京都大学が行った実験によると、「冷えを感じにくい群」と「冷えを感じやすい群」では、冷えを感じやすい群の人たちに自律神経機能の低下が見られるという結果が。つまり、自律神経活動を高めることは、冷えをはじめとする不調の緩和に効果的なことがわかりました。
さあ、お待たせしました。
「自律神経トレーニング」を発表します!
それは……意外に身近なこと。
「入浴」です。
38℃~40℃のお湯に10分程度浸かるだけで、交感神経と副交感神経(=自律神経)のスイッチが簡単に切り替わるのだとか。この温度は、皮膚が安心できてリラックスできる温度なのだそうです。
さらに、入浴は温熱と水圧と浮力の効果があり、温熱で全身血行促進、水圧で老廃物を流し、浮力で筋肉のリラックスを促します。
さて、ここからが重要です。メモのご用意を。
体温や血圧、心拍数にゆるやかな負荷をかけ、継続的に変化を与え続けることで自律神経がトレーニングされます。そのためには、「血管拡張効果」「体温上昇効果」のある“浸透炭酸入浴”が効果的な方法だったのです。
炭酸は、みなさんご存知、血行促進効果があり、健康・美容業界でも人気の成分。なかでも気泡が小さいマイクロ泡は身体への浸透がよく、短時間で血行がよくなり、深部体温も上げる効果があります。
ここで再び、興味深い実験結果をご紹介します。高浸透炭酸の入浴を2週間、あるいは4週間続けた結果です。
1.総自律神経活動の増加
高浸透炭酸入浴を(5日以上/週、4週間使用、40℃/10分)実験開始前、4週間後の心電図での測定、解析/花王と京都大学との共同研究
2.自律神経からの発汗指令(1分間に何回発汗させるかの指令)が増加
高浸透炭酸入浴を(5日以上/週、2週間使用、40℃/10分)実験開始前、2週間後の発汗量、発汗波を解析/花王と愛知医科大学との共同研究
3.血管が元に戻る速さが向上
高浸透炭酸入浴を(5日以上/週、2週間使用、40℃/10分)実験開始前、2週間後の15分冷水→10分後の皮膚血流量測定/花王と愛知医科大学との共同研究
確かに、入浴が自律神経トレーニングになることがわかりますね。
自分で触ったり揉んだりできない自律神経。一般的には、運動でしか鍛えられないと考えられています。
でも、お風呂に入るだけでいいなら、今日からすぐに始めたいですね!