巻き爪が痛いと来院する患者さんの大半が爪水虫による変形
水野寿子先生の患者さんで多いのが爪水虫。
「爪水虫というと見た目だけの問題に思われがちですが、水虫がもとで爪が変形すると、それが巻き爪のようになり、靴に当たって痛みを引き起こします。それが原因で歩行障害になる患者さんが多く、私のクリニックでは、巻き爪が痛いと言って来る人の大半が爪水虫による変形です。治療にはおもに『ネイリン』という経口爪白癬(はくせん)治療薬を使いますが、時にレーザー照射を併用することもあります」と水野寿子先生。
また栄養は脳→骨や筋肉→腎臓・膀胱→生殖器→皮膚→髪の毛や爪などの順に配分されるため、十分な栄養がないと生命維持には関与しない部位でのトラブルが生じるといいます。
「足の爪は体重がかかるので、適切な靴選びと、足指でのタオルつかみのような、足のアーチを保つためのトレーニングも大切です」
「爪水虫は、白癬菌が手足の皮膚を介して爪の中に侵入することによって、爪の混濁や肥厚、爪周辺の角質増殖などを引き起こす真菌感染症です。内服治療のほか、レーザー照射を併用して治療することもあります」
「巻いている爪の角が刺さって痛いわけではなく、爪水虫で変形した部分が当たって痛いという症例です」
「爪水虫で曲がった爪が靴に当たると痛みを感じます。ネイリンを1日1カプセル、12週間服用する治療を」
水野寿子さん
Hisako Mizuno
59歳 形成外科
旭川皮フ形成外科クリニック
撮影/素敵女医 取材・原文/上田恵子