骨粗しょう症とは、骨密度が減る、または骨の質が低下することで骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。
知っておきたいのは、今現在、骨折や腰・背中の痛みがなくても、骨が弱っていれば骨粗しょう症の診断が下されてしまうこと! 「まだ大丈夫」と思いがちですが、骨は知らないうちにスカスカになっていくもの、ということを知っておきましょう。
骨は古い骨を壊し、新しい骨を作るという、「骨吸収」&「骨形成」というサイクルを繰り返しています。若い頃はこのサイクルのバランスがとれているものの、40代以降になると骨を壊す力が強くなり、作る力が弱まるため、骨がスカスカになりやすくなるわけです。
つまり、骨はずっと生まれ変わっているのです。
また、骨粗しょう症は、 痛みなどの自覚症状がないまま進行するのが特徴。気づいたときには 「いつのまにか骨折していた!」「背が縮んでいた! 」というケースもあるほどです。
「自覚症状がないから大丈夫 」「日常生活に困っていないから問題ない」というのは大きな誤解で、骨粗しょう症は沈黙の病気であることを知っておきましょう。
では、ここからOurAge世代のための骨粗しょう症クイズがスタート! 正解がわからなかった人は、ぜひ今日から、正しい知識を持っていてくださいね。
Q.1
体内のカルシウムのうち 99%は骨と歯に含まれる。
① 正しい ② 間違っている
正解:①正しい
体内のカルシウムの約99%は骨と歯に存在し、骨の強度を保つ役割をしています。残りの約1%は血液や細胞に含まれ、筋肉の収縮、神経の伝達、血液の凝固などの重要な働きを担っています。
カルシウムが不足すると、この1%を維持するために骨からカルシウムが溶け出し、骨密度が低下する原因になります。
Q.2
骨粗しょう症の人は心筋梗塞になることが多い。
① 正しい ② 間違っている
正解: ①正しい
現代の医学では、「骨粗しょう症の人は動脈硬化が進みやすく、心筋梗塞のリスクが高まる」ということがわかっています。
その理由は、カルシウムのバランス異常。
本来、骨に蓄えられるべきカルシウムが血管に沈着すると血管が硬くなり(動脈硬化)、心筋梗塞の原因になります。また、骨粗しょう症と心血管疾患には、加齢・運動不足・女性ホルモンの変化などの共通のリスク要因があり、どちらも同時に進行しやすいといわれています。
Q.3
骨密度とは、骨を構成する炭水化物が、骨にどのくらい詰まっているのかを表している。
① 正しい ② 間違っている
正解:②間違っている
骨密度とは、骨の中に含まれるミネラル、特にカルシウムがどれほど密に詰まっているかを示す指標であり、骨の強さを判断するために使われます。
骨の主成分は炭水化物ではなく、主にカルシウムやリン酸塩などの一種「ハイドロキシアパタイト」という物質が、骨の強度と硬度を決定します。骨密度が高いほど骨は強く、骨折のリスクが低くなります。
逆に、骨密度が低いと骨がもろくなり、骨粗しょう症のリスクが高まります。
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Q.4
一生のうち、骨密度が最大になるのは 30歳頃である。
① 正しい ② 間違っている
正解:②間違っている
骨密度は子どもの頃から成長とともに増え続け、一般的に20歳頃にかけて最大ピークになります。その後、この時期を過ぎると、加齢とともに骨密度は少しずつ減少していきます。
特に女性は閉経後、女性ホルモンの減少によって骨密度が急激に低下しやすいため、若いうちにしっかり栄養をとり、運動をすることが大切。40代50代からは、骨の健康を維持するための対策がとても重要になってくるといえるでしょう。
イラスト/かくたりかこ 取材・文/井尾淳子