HAPPY PLUS
https://ourage.jp/karada_genki/more/388925/

肩こりに効果抜群!「猫背解消ストレッチ」

一日中、デスクワークをして、車の運転、夜はソファで横になってテレビを見る…といった生活をしていると、慢性的な肩こりになりがちです。ひどくなると吐き気がしてくることも。そんな頑固な肩こりの解消法を、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師で、「日本パーフェクト整体普及協会」(JPSA)代表の片平悦子さんに伺いました。

猫背だと腕の可動域が狭くなる!

 

「先日、私のところにこんな質問が届きました。

 

『一日中のパソコン作業と長時間の車の運転、夜は隣に猫が寝るので、寝返りが打てずにいます。そのため、首から背中にかけてガチガチにこり固まっています。楽になる方法はありませんか?』というものでした。

 

今回の質問者は相当ハードワークのようで、1週間に1度整体院でほぐしてもらっているようです。しかし、日々、自分でできる『猫背解消ストレッチ』を行うだけで、かなり楽になると思います。

 

肩こりを引き起こす大きな原因に姿勢の悪さがあります。肩こりのある人の多くは、猫背の人が多いですね。猫背の人は両腕の可動域が極端に狭くなっているケースがあります。

 

姿勢のいい人でも、わざと猫背の姿勢を作って、両手を上げてみてください。すっと背すじが伸びた状態だと、両手は真っすぐ上まで上がりますが、背中を丸めた状態では、腕は斜め上までしか上がらないと思います」(片平悦子さん)

 

では、猫背の人の姿勢の特徴を見てみましょう。

 

【猫背の姿勢の特徴1】骨盤が後傾している

脳脊髄液 肩こり 猫背解消ストレッチ 姿勢イラスト

よい姿勢の人(イラスト左)は、肋骨が少し上向きになり、首は緩やかなS字カーブを描いています。骨盤もすっと真っすぐに立っています。

 

一方、背中が丸まっている人(イラスト右)は、骨盤が後ろに倒れた状態で生活していることが多いです。そのせいで、骨盤とのバランスをとるために、肋骨が前に傾きます。さらに、その肋骨とのバランスをとるため、あごが上がって首は前に傾きます。

 

こうなると、頭の重さを上手に分散できずに、首や肩にその重みがそのまま伝わります。さらに、両肩の可動域が狭くなり、腕の動きが悪くなるので、肩や肩甲骨まわりの筋肉が硬直します。

 

「椅子に座っているときの土台である骨盤がよい位置にあることが、肩こり撃退の大きなポイントのひとつです」

 

【猫背の姿勢の特徴2】肩甲骨の位置がずれている

普段からパソコン作業などで背中を丸めていると、肩甲骨が正常な位置からずれてきます。

「左右の肩甲骨が開き(外転)、肩甲骨の下角が外に広がった形(上方旋回)に歪んでしまいます。こうなると、腕の動きに制限がかかってしまいます」

 

記事が続きます

「猫背解消ストレッチ」で肩こりを撃退する!

「肩こりはこった部分をグイグイ押したりもむだけでは、根本的な解決になりません。悪い姿勢で可動域が狭くなった肩甲骨の動きを柔軟にすることが大切です。

 

そのために重要なポイントは、1.骨盤を立てること、2.肩甲骨の位置を正常に近づけることです」

 

 1  骨盤を立てる

まずは、骨盤を正しい位置にセットします。

椅子に浅く腰かけ、両手を座面についてお尻歩きで、座面と背もたれの角まで移動します。すると骨盤が立ちます。これだけで、背中は伸びて、頭の重みがすっと背骨を通過する感覚になると思います。首や肩も軽くなります。

2  肩甲骨の位置を正常に近づける

方法は、組んだ両手のひらを胸に引き寄せてから、両腕を前に出し、そのまま天井に向けて上げるという動きを行います。

 

【1】胸の前で両手を組む

脳脊髄液 肩こり 肩甲骨 猫背解消ストレッチ

手のひらを自分のほうに向け、両手の指を内側で組みます。指がすべて自分側にある状態です。通常、両手の指を組むというと、手の甲側に組みますが、この場合は手のひら側で組みます。

この状態で一度、胸元に引き寄せます。

 

 

【2】腕を伸ばす→上げる

脳脊髄液 肩こり 肩甲骨 猫背解消ストレッチ 腕を伸ばす

引き寄せた手のひらを向こう側に返しながら、腕を伸ばします(イラスト右)。このとき、親指が下を向き、自分から見えるのは手の甲だけです。ここで左右の肩甲骨が開いているのを感じてください。

 

続いて、両腕をいったん体に近づけてから、斜め上へ上げます(イラスト左)。このときも肩甲骨がストレッチされていることを意識してください。これをゆっくり1回行いましょう。

 

「腕が肩の高さより上に上がらない場合は、肩甲骨がかなり固まっていると考えられます。しかし、腕が高く上げられなくても問題はありません。高く上げることが目的ではないので、『これ以上は無理』というところまででOKです。

 

ゆっくりと気持ちいいと思う範囲で行い、肩甲骨の緊張を緩めていきましょう。

 

これなら、仕事中でもできると思います。疲れたとき、肩がこったとき、夜寝る前などに、たった1回行うだけでも効果があります。日常の隙間時間に取り入れて、肩すっきり生活をエンジョイしてください」

 

 

【教えていただいた方】

片平悦子
片平悦子さん
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
公式サイトを見る

一般社団法人日本パーフェクト整体普及協会(JPSA)代表。赤門鍼灸柔整専門学校(現、仙台赤門医療専門学校)卒業後、東北大学や金沢大学医学部で2年間の解剖学実習研究生を経て、1986年に仙台市にて鍼灸院を開業。25年の整体師経験からパーフェクト整体®️3大メソッドを確立し、2012年に上京。パーフェクト整体のリアルの講座は500人以上、オンライン講座では3000人以上が受講。著書は10冊あり、累計17万部を超えている。 片平悦子 著書 3つの体液を流せば健康になる!

 

 

イラスト/かくたりかこ 取材・文/山村浩子

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消
記事が続きます

今すぐチェック!

第2弾『男で受けた傷を食で癒すとデブだけが残る たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集2』が、電子書籍で発売に!

第2弾『男で受けた傷を食で癒すとデブだけが残る たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集2』が、電子書籍で発売に!

<前の記事

<前の記事
第5回/「肩こり・腰痛」は浅筋膜リリースが効く!

次の記事>

次の記事>
第7回/しっかり肺で呼吸するための「背中呼吸」

この連載の最新記事

第2の心臓を強化する「静脈サポート体操」でむくみ防止

第10回/第2の心臓を強化する「静脈サポート体操」でむくみ防止

膝痛の予防には「ブランブラン体操」が効く!

第9回/膝痛の予防には「ブランブラン体操」が効く!

10年後の健康は座り姿勢で決まる! その意外なコツとは?

第8回/10年後の健康は座り姿勢で決まる! その意外なコツとは?

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル