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40代になったら受けたい骨密度検査。どんな検査がある? 検査結果の見方は?【更年期の骨活】

女性が閉経後になりやすくなるのが骨粗しょう症。更年期世代の女性は今から不安でいっぱいかも!? そこで、今のうちから受けておきたいのが骨密度検査。検査にはいくつか種類があるので、どんな方法があるのか、どう違うのか、受けられる機関などを「女性のための整形外科  かおるこHAPPYクリニック」院長の伊藤薫子先生に伺いました。

「骨密度検査」は何歳から受けるといい?
どこで受けられる? 検査の種類は?

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骨密度という言葉はよく聞いていても、骨密度検査をまだ受けたことがないという人もいるかもしれません。

何歳くらいから受けたほうがよいのでしょうか?

 

整形外科医の伊藤薫子先生に伺いました。

 

「骨密度検査」を受けるといい年齢は?

 

「骨粗しょう症が本格的に始まるのは閉経後ですが、女性の骨は、40歳を過ぎた頃から女性ホルモンのエストロゲンが減少し始めることで、徐々に弱くなっていきます。

 

若いうちに骨密度検査をしておけば、数値が低かった場合に適切な対策をとることで骨密度を増やせるので、将来の骨粗しょう症のリスクを減らすことができます。

 

閉経の年齢は人によって違うので、40代になったら一度は骨密度検査を受けておくのがおすすめです。

 

そして閉経後は、3〜5年後から一気に骨密度が下がるので、閉経したら1年おきに検査を受けて、骨の状態を確認するのが理想的です」(伊藤先生)

 

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骨密度検査はどこで受けられるのでしょうか?

 

「骨密度検査は、整形外科で受けられるほか、内科や婦人科でも受けられる場合があります。

 

また、自治体で骨粗しょう症検診を行っているところも多く、40歳以上は、無料または安価な料金で受けられることが多いので確認してみましょう。

 

それから、人間ドックにも骨密度検査は含まれていますし、一般的な健康診断でも、オプションとして選べる場合があります」

 

記事が続きます

骨密度検査には、いくつか種類があるようですが、どんな方法がありますか?

 

「骨密度検査は、骨の1c㎡に、どれだけカルシウムやリンなどのミネラル成分が含まれているかを測定し、骨粗しょう症のリスクの判定をする検査です。

 

骨密度検査には、X線で腰や脚の付け根の骨の骨密度を測るDXA法と、足のかかとの骨に超音波を当てて検査をするQUS法、両手のX線撮影をするMD法の3種類があります。

 

このうち最も精度が高いのがDXA法なので、この検査を受けるのが理想的なのですが、受けられる機関が限られています。

 

まずは、自治体の検診などでも受けられるQUS法やMD法で検査をしてみて、骨密度が低いという結果が出たら、DXA法を受けるというステップでもよいので、とにかく検査を受けてみることをおすすめします」

 

それぞれの検査の具体的な方法は、以下をチェックして!

 

骨密度検査には3つの種類があります

 

■DXA(デキサ)法

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骨に2種類のX線を当てて骨密度を測る検査。

骨粗しょう症の検査では、腰の骨、足の付け根(大腿骨)、前腕骨などを測定します。

 

精度が高く、通常のX線検査に比べて被ばく量が少ないのが特徴。

 

ただし、この装置を置いている病院は限られています。

以下の「骨検」のサイトで確認することができます。

 

●「骨検(骨にも検診プロジェクト)」 公式サイト↓

https://honeken.jp/index.html

 

■QUS(キューユーエス)法(定量的超音波測定法)

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自治体での骨密度検査に用いられていることが多い、短時間で簡単に受けられる検査。

 

かかとや腕の骨に超音波を当て、超音波の伝わる速度などから骨の状態を調べます。

 

この検査だけでは骨粗しょう症の診断をすることはできませんが、骨粗しょう症のスクリーニング(ふるい分け)として広く用いられています。

 

X線被ばくの心配がないので、妊婦でも測定可能。

 

 

■MD(エムディー)法

 

両手のひらを、中央にスロープ状のアルミニウム板がある台の右側と左側に載せ、X線撮影をし、第二中手骨(人差し指の付け根から手首までの骨)とアルミニウムの濃度を比較して骨密度を測定。

 

骨粗しょう症の診断にも用いることができます。

 

被ばく量は少なく、一般的なX線撮影装置で簡便に撮影できます。

 

記事が続きます

検査結果の見方や、検査にかかる費用とは?

 

骨密度検査の結果は、どのように見ればいいのでしょうか?

 

「検査をして、20歳から44歳までの若年成人、および同年代平均と比較して、骨密度が若年成人の70%以下だった場合に、骨粗しょう症と診断されます。

結果はその日にわかることが多いですが、医療機関にもよるので確認してみましょう」

 

 

気になる骨密度検査にかかる費用は、どれくらい?

 

「検査を受ける医療機関や、検査を受けたときの状況などによって、保険適用になる場合と、自費診療になる場合があります。

 

保険適用の場合は、3割負担の場合で、2000円前後程度です。

自費の場合は、5000円前後が目安です」

 

以上が骨密度検査の概要です。

検査がどんなものか、大体、把握できたでしょうか?

 

早めに検査を受けておけば、対策も早めにできて、将来の骨粗しょう症を防ぐことができるかもしれません。

まだの人は、ぜひ受けてみましょう!

 

 

 

【教えていただいた方】

伊藤薫子
伊藤薫子さん
整形外科医
公式サイトを見る

いとう・かおるこ●「女性のための整形外科  かおるこHappyクリニック」院長。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医。東京女子医科大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部整形外科学教室へ入局。関連病院勤務、アメリカ留学を経て、慶應義塾大学病院骨粗しょう症外来を担当。2021年7月、東京・帝国ホテル内に「女性のための整形外科  かおるこHappyクリニック」を開院。「いくつになっても背筋を伸ばしてハイヒール」をモットーに、女性一人一人の骨と関節の悩みに寄り添う診療に定評がある。院長が伴走するオンライン講座「4カ月の骨活プログラム」も全国から受講されている。

 

写真/Shutterstock 取材・文/和田美穂

 


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