あったかい湯舟につかって、ふ〜っとひと息。今日は頑張った!と充実感があるときもイヤなことがあった日も、おフロに入れば張り詰めていた心と体はふっと軽くほぐされてくるもの。気温が低くなってきたこれからの時季はなおさら、のんびりとお湯につかるのが至福の時間になりますよね。
この日は、そんな入浴タイムに活用したい入浴剤の発表会でした。新発売したのは、現代人の睡眠時間・体温リズムに着目して生まれた入浴剤。各テーブルの中央に置かれたお湯の中に入浴剤と入れると、シュワシュワ〜と超発泡。この高濃度の炭酸ガスに、良い睡眠へと誘う秘密があります。
睡眠に着目した新製品に合わせて、広島国際大学 心理学部 心理学科 教授の田中秀樹先生による特別講演も。テーマは「眠りの力と快眠のポイント」です。
「私たち人間は、他の生き物と比べると感情をコントロールする前頭葉が最も発達しています。睡眠が不足したときに真っ先に影響を受けるのがこの前頭葉の機能。やる気や集中力、判断力などが低下してしまうのです」
高校生を対象にした調査でも、睡眠時間が短い生徒は気分の落ち込みが顕著だという結果が出ているのだそう。また、寝ている間に記憶が整理されるため、学業成績にも悪影響。だからこそ、そんな精神的ストレスのケアや能力発揮につながる睡眠を自分でマネジメントしていくことが重要とも。睡眠に関する知識を身につけ、良い睡眠が得られる生活習慣の維持を心がけて、と田中先生。見直したいポイントは
●夕方以降の居眠り・仮眠はしないこと
→ 眠るエネルギーを無駄遣いして夜間の睡眠に悪影響
●寝る1時間前は部屋の明かりを落とすこと
→ 明るい光では脳が興奮状態のまま、メラトニンが出にくくなってしまう
●休日と平日の起床時刻の差は2時間以内に
→ 寝だめは睡眠・覚醒リズムを狂わせる原因に
もうひとつ、「深部体温を下げる」のも効果的です。
38〜41℃くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかると、脳と体がリラックスすると同時に、深部体温が高まります。おフロから出た後、手足などの末梢部から熱放散されることで深部体温が下降するため、寝つきが良くなるのです。このリズムを踏まえると、入浴は眠る1〜2時間前が理想的。熱いおフロが好みだという人は眠る3時間前までに入るのが良いとのこと。
この秋に新発売した「きき湯ファインヒート リセットナイト」(医薬部外品)は、温泉科学と生薬を組み合わせた超発泡タイプの入浴剤。温浴効果を高めることで深部体温にメリハリをつけ、質の良い睡眠をサポートします。
リラックス樹木&ハーブの香り、ほのかなライトグリーンに色づく湯色も癒し効果抜群です。
取材・文/佐藤素美