体や精神面での変化を感じ、更年期の具体的な症状や、症状の重さや軽さなどに漠然と不安を感じている人も多いはず。
今回は、前回に続き「女性ホルモン素朴な疑問(更年期編②」です。
Q-15 閉経が早い人、遅い人の傾向は?
A:遺伝も多少あります。
妊娠・出産経験の有無はあまり関係ありませんが、喫煙者は卵巣の劣化が進むので早まる傾向があります。遺伝も多少関係しているので、母やおばの閉経年齢を聞くと、ある程度の目安がわかります。
Q-16 症状は人によって違うって本当?
A:本当です。まったくない人から寝込む人まで!
症状は実にさまざま。少し汗をかきやすくなった程度で済む人から、寝込んでしまうほど重い人も。体の不調だけでなく、イライラしたりうつっぽくなるなど、精神面にくる人もいます。
Q-17 軽い人と重い人はどこが違うの?
A:ホルモンへの感受性が関係します。
その差は、体質的にホルモンの変動に敏感に反応する人とそうでない人がいて、その感受性の違いと考えられます。また、置かれている生活環境やストレスの大小も関係してきます。
Q-18 ストレスも影響する?
A:大きく関係します。
女性ホルモン分泌の司令塔である、脳の視床下部は自律神経も司っているため、ストレスの影響を受けやすいのです。更年期の年代は、親子間や夫婦間の問題、親の介護、仕事の重圧など、さまざまな問題を抱えているケースが多く、こうしたストレスが症状の引き金になることも。
Q-19 更年期の代表的な症状は?
A:体や心、美容上に思わぬ問題が!
急にほてりを感じるホットフラッシュや突然の発汗、イライラするなどは代表的な症状。なかには耳鳴りや、手足のしびれやこわばりなど、一見女性ホルモンと関係なさそうな症状も。また、肌の老化や髪のボリュームがなくなるなど、美容上に変化を感じるケースもあります。
体に現れる変化から、精神面に現れる症状、美容上の変化と、更年期症状はまさに多岐にわたります
Q-20 女性ホルモンは増やせる?
A:多少増やせます。
卵巣にまだ卵がある人は、良質の油脂やビタミンB、性ホルモンのもとになる亜鉛など、栄養バランスを整えること。そしてリラックスした生活習慣などで、多少増やすことはできます。
次回は、「女性ホルモン素朴な疑問(更年期症状の対策編)」をご紹介します。
イラスト/坂田優子 図表/ビー ワークス 取材・原文/山村浩子