「鎌倉殿の13人」を楽しむためにやったことの3つ目は「伊豆・ゆかりの地巡り」
超絶・歴史音痴である私が「鎌倉殿の13人」にはまり、あわてずにドラマを楽しむためにした2つのことを前回書きました。
1.登場人物相関図(人物像コメント入り)を広げてオンエアに臨む
2.「吾妻鏡」をマンガとアンチョコで予習
の2つです。
そして3つ目にしたのが、
3.伊豆の「鎌倉殿の13人」ゆかりの地巡り
じつは私、父親の転勤で中高生時代を静岡県東部で過ごしました。当時もっと歴史に興味があったなら気軽に県東部や伊豆周辺の史跡に行けたのに! と今回悔みましたが、今さら考えてもしようのないこと。なにしろ興味を持つまでに半世紀近くかかってしまったわけですから、はい。
これというのも、定年を迎え週3ワークとなり、時間と心の余裕が生まれたからこその興味の発動かと思われます。もちろん、そこに「鎌倉殿の13人」という強力な起爆剤は欠かせません。
「鎌倉殿の13人」のドラマ内や、ドラマ後に放送されるミニ紀行で、狩野川(かのがわ)や三嶋大社など懐かしい地名に触れ、どうしても現地に行ってみたくなりましたよ。
暖かくなるのを待って4月に1泊2日で三島、修善寺、韮山をまわり、史跡や寺社を訪ねました。
ドラマの舞台がぐっと身近になる!守山の「北条氏邸跡」と「展望台」
ドラマを楽しむという観点でもっともよかったのが、伊豆の国市の北条の里である守山です。
守山の麓には史跡・願成就院(がんじょうじゅいん)があるので、行かれる方も多いと思います。願成就院はドラマでも描かれましたが、北条時政(義時の父)の建立。仏像の胎内に納められていた銘札によって、時政の発願により運慶が謹作した仏像であることが、言い伝えだけではなく事実ということが明らかになっているのだそうです。運慶作の仏像(国宝)を拝観いたしました。
そして願成就院から守山の麓を囲む道を左回りにぐるりと反対側にまわると…
写真 左上・左下)守山の麓、山に抱えられるような位置に守山西公園の表示が見えます。この道の左に北条氏邸跡があり、右に狩野川が流れています。4月の桜吹雪の美しい時期に訪ねました。
右上)ドラマの中で、新垣結衣さん演じる八重さんが狩野川の対岸から北条家側に矢を放ち合図を送ったシーンがありましたが(三谷幸喜さんが原作とする「吾妻鏡」の行間を埋めた創作ですね)、確かに届きそうです。
右下)北条氏邸跡には、館のイメージが描かれたガラスパネルが。ここで政子や義時が育ったのか、とか頼朝の旗揚げの密談がされたのか、などと想像が膨らみました。小学校の敷地ぐらいの広さでしょうか。
北条氏邸跡のすぐ脇から標高101メートルの守山山頂に上る階段があり、15分ほどで展望台に着きます。
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、小栗旬さんが大河ドラマの撮影に入る直前にこの展望台に上り、若き義時が躍動(というより奔走?)した土地を見つめる場面も。
展望台からは義時の館跡や、頼朝挙兵の晩に討った山木兼隆の館があったとされる場所も見えます。
ここに立って眺めたことで、意外に狭い範囲で歴史が動いたのだなあ、と実感。
この土地の空気を肌で感じ、ますますドラマがリアリティをもって楽しめるようになったのでした。
では、今回の「定年女子あるある(かもしれない)川柳」は。
定年や ふらり飛び込む 歴史沼
展望台からは春霞のかかった富士山が見えましたよ。義時たちも見ていたことでしょう。(ただし江戸時代の大噴火で、裾野の形は当時とは少し違っているのかもしれませんが…。)