宿泊ゲストもビジターも楽しめる、ここにしかないラグジュアリーで個性的なメニューとは?
京都のラグジュアリーホテル建設ラッシュは数年ずっと続いていますが、2023年9月、タイ発のデュシタニ京都のあと、2024年は4月、モルディブから始まったシックスセンシズ京都、9月、シンガポール拠点のバンヤンツリー・東山 京都がオープンとなりました。
シックスセンシズは、自然環境の保護と地域との共生をコンセプトに1995年からスタート。サステナビリティとウエルネスに重きを置いた自然派デスティネーションラグジュアリーホテルの先駆者で、極上の離島リゾート、山岳リトリートなど、世界21カ国で26軒を展開しています。その中で、都市型はローマに続き、京都が2軒目。
ウェルネスに重きを置いているだけあって、ここにしかない独特のさまざまな魅力的メニューが揃っていて、宿泊ゲストでもビジターでもウエルカム! と積極的に謳っています。
上手に利用したらかなり楽しめるので、その内容をみていきましょう!
シックスセンシズ京都は、京都駅からタクシーで10分。日本独自の芸術文化がもっとも花開いた平安時代からインスピレーションを得ていて、ロビーには、鳥獣戯画のモチーフがそこここに。
ホテルに入るとふんわり香る、ウッディな「シグニチャーセント」は、オリジナルに作られたもの。この香りにシックスセンシズ京都の世界に誘われ、また座ると差し出されるウエルカムリチュアルの塗香(ずこう:粉末のお香)を手のひらで広げると、すーっと喧騒から隔絶されて、気持ちがほぐれていきます。
シックスセンシズ ならではのウェルネスを象徴するスパには、独自の工夫のあるプログラムがさまざま揃っています。最先端の科学と伝統的なヒーリングテクニックを合わせたスタイルなのですが、京都では日本の禅文化を組み合わせた、ユニークなウェルネス体験プログラムになっていました。
スパラウンジは、セレクトショップのようで、ファッションと雑貨のコレクションからスキンケア製品、ライフスタイルプロダクトまで、かなりの種類、幅広い商品を取り揃えてあります。
観光、食事などが訪問の目的の人が多く、絶えず動き回る滞在になりがちな京都にあって、2日間からの「自分用ウエルネスプログラム」を組んでもらっておこもりするのは、ある意味、最高の贅沢。でも、もちろんトリートメントのコースだけでもスパの温浴施設でもゆったり過ごせて、かなりラグジュアリーな気持ちになれます。
温浴施設の充実はやっぱりよきスパには大切。自然光の入る湯舟は、普通とぬる湯。
湯船の逆側に、広いドライサウナと、右奥にスチームサウナもあり。左奥に水風呂。
地下にあるのに、プールにも大きめの窓から自然光が入るのも和みます。
そして特筆すべきは、京都にはここにしかない、WATSU(ワッツ)。
ここ、シックスセンシズ京都スパのスタッフは、ウェルネスディレクターの福田絢子さんはじめ、よくぞ集めた!という各ジャンルのプロが揃っているのにも驚き!
ワッツについては、日本で一番充実していた施設が沖縄にあったので、10年くらい前に取材に行ったのですが、そのときいらしたセラピストさんに再会。おお、これは安心、間違いない!
しかもここでは、水の浮力とセラピストに体を預けて動いたときに感じる水の抵抗とを利用したストレッチに加えて、大小のシンギングボウルも使って、体を緩めほぐしたあと、自律神経も整えていくのです。ワッツ、いろんな国でも体験したけれど、これは新しい感覚。
センサリースタジオ では、サウンドヒーリング・瞑想 ・ ヨガ ・ 空中ヨガなども実施、シンギングボウルは、ここでも使われています。
そして、これはシックスセンシズではお馴染みなのですが、ウェルネススクリーニングというプログラムがすごく面白いのです。
手のひらと足をテーブルの上と下にあるシルバーのプレートに乗せ、赤と黒のパッチを額に貼って測定します。
40の主要な生理学的バイオマーカーを測定、分析するスクリーニングを通して、ゲスト一人ひとりに合わせたコンサルテーションを行います。
トリートメントや滞在プログラムも、これに沿って提案してもらえるのです。
セロトニンやドーパミンなどの感情を司るホルモン値から、運動回復指数、酸化ストレス、副交感神経反応テスト、炎症反応や免疫反応など、普段測らないデータが数値で出てきて、それを読み解いてくれ、パーソナライズされたアドバイスを的確にしてくれるのが、とても日々の生活の参考になります!
コースは、無料の15分と詳しい解析込みの60分があって、後者は後で詳しい日本語の分析が送られてきます。こういう手元に残る、自分のためになる経験も貴重ですね。
併設された「アルケミーバー」は、立春から大寒まで、日本の二十四節気に基づいた素材を使った、オリジナルのスクラブやバスソルトなどをハンドメイドできるスペース。シックスセンシズのお馴染みのプログラムですが、ここでも日本らしい香りにこだわっているので、興味深い体験ができます。
作ったものは、部屋でも、持って帰って家でもまた楽しめるので、ちょっと嬉しい。
バイオハック リカバリー ラウンジは、最先端ウェルネス機器が並ぶ、リラックスして旅の疲れを癒せる場所。
疲労解消や肌質の改善が期待できる赤色 LED フェイスマスクなどもありました。
他に 睡眠トラッキングなどもあり、宿泊ゲストは、睡眠中のデータを取り、改善のための分析も得られたりします。
トリートメントスイート 4 室(内カップル用 1 室含む)にはそれぞれ感覚の名前がつけられていて、「Sound」のルームでは無数のおりんが静寂の中で迎えてくれます。ちょっとほかとは違って印象的。特定の音の波動を使ってバランスと調和を取り戻す、音叉トリートメントもあります。
スパでも日本の香りにこだわり、京都の老舗「かづら清老舗」の椿油に月桃やヒノキ、柑橘など、さまざまな香りをブレンド、3つの香りにアレンジして、トリートメントに使用しています。
インストラクターとストレッチした後、ランの基礎を教えてもらって、鴨川沿いを一緒医に走るのは、宿泊ゲストならではの体験。
毎月6日には、宿泊以外のビジターも参加できるウェルネスクラスもやっているので、これに参加して、その前後にスパのサウナと温浴施設を堪能するのもありです。
入口が密やかなラグジュリーホテルは敷居が高いと感じる人も、スパを入門にするのはひとつの手ではないでしょうか。
ここならではのプログラムがいろいろあるので、紅葉の時期など混んだ京都に疲れたときには、是非訪れて、癒されてみてください。
とても和むお部屋と、これがまた素敵なレストランやバーは、後編でご紹介しますね。